1996/09
  ラスベガス・ロサンゼルスツアー

 
9/15 ザ・ブルバード、フリーモントほか
スターダスト
 この日の朝、自分は7時過ぎに目が覚めた。暫くぼーっとしていたが、他の3人が動き始めるのはきっと11時頃だろうと思い、思い切ってこの日も1人で散策へと出掛ける。なんだかんだ準備を整えて、ホテルを出たのが9時近かった。昨日はストリップを南下したので、この日はストラトスフィアー方面へと北上することに。
 フラミンゴヒルトンを出て、ストリップでも一番賑やかな場所。謎の五重の塔が目印のインペリアルパレス、とにかく派手なハラス。暫く行くと人気の無い建物。ここは既に閉鎖されたサンズ。映画コン・エアーのラストシーンはここの正面で撮影された。多くの歌手達がここでショーを公演し、多くの有名人や富豪達が大博打を打った名門ホテルも、無人となってしまうと派手なエントランスだけが当時の面影を残して非常に寂しく感じる。(この後、サンズは派手なダイナマイト解体ショーが行われ、後にベネチアンへと生まれ変わる。)
 ストリップの反対側にはトレジャーアイランドが見える。ホテルの前にはラグーンがあって、2隻の帆船がある。ここで行われるのがザバトルバッカニアベイで、イギリス海軍と海賊船の戦いを見れるショー。勿論無料で見ることが出来る。ただこのショーはこんな朝早くからは開催されていない。
 サンズアベニューの交差点を越えるとファッションショーモールに辿り着く。ここはデパートと言えば判りやすいと思う。こんな立地の場所にデパートがあるなんてホントに便利である。
 更に歩くと昔ながらの建物とネオンを残すフロンティアに。その隣には目的のスターダストがある。

 少しずつスターダストに近付いていく。見覚えのあるネオンサインとエントランス。初めて訪れる筈のラスベガスなのに懐かしささえ感じる。ここスターダストを訪れた理由は、ポール・ハーボーベン監督の映画ショーガールにある。このホテルが映画の舞台になっていたからだ。ストリップ中心部のホテルに比べると古くさく、アラジンと相通じるものを感じるホテル。このホテルはマーティン・スコセッシー監督、ロバート・デ・ニーロ主演の映画カジノで描かれた内容の実際のモデルとも言えるホテル。ホテル自体に何の魅力が無くても自分自身は非常に興味があった。
 派手なエントランスから中に入っても、まだ朝早くカジノの人出は疎ら。自分は何か記念になるものはないだろうかとホテルの中を歩き回り、1つのショップを見つける。そこにはこのホテルのロゴの入った記念品が数多く売られている。帽子やTシャツ、キーホルダー、灰皿など種類は多い。果たしてこんなホテルでここのロゴの入った商品を買ってゆく人はいるのだろうかと疑問に思いながらも自分はTシャツを手にしてキャッシャーへと向かう。

サーカスサーカス
 スターダストと共にもう1つ自分が直に見てみたかったのは、反射ガラスで覆われたリビエラ。こちらのホテルも多くの映画で登場をし、カジノシーンの撮影などで使われることが多い。だがこちらはストリップから眺めるだけで満足をし、スターダストから高層客室棟が見えるサーカスサーカスへと足をのばす。
 何とも古めかしい高層客室棟の目立つサーカスサーカス。しかも時代と逆行するかのように、同じ構造の客室棟を増築している真っ最中。ストリップから結構歩いてホテルエントランスへ辿り着く。ここでの目的はカジノではなく、昨日のストラトスフィアーからも臨めた巨大屋内遊園地であるアドベンチャードーム。10時前なので当然アトラクションは動いていないことは百も承知の上ではあるが、多分この短い日程の中で今日のこの後以降にここを訪れる時間はないだろうからとりあえず覗いてみよう程度の気持ち。エントランスからカジノフロアに進んだのはいいが、ホテル増築中と言うこともあってアドベンチャードームへなかなか辿り着かない。それはまるで迷路に迷い込んだかのようだ。
 やっとドームへの入口に辿り着く。無人のドームの中をのぞき込んでみる。するとそこは巨大なガラス張りのドームとなっていて、本当に遊園地。ウォータースライダーやコークスリューなどもある。しかも天井のガラスは全てピンク色をしている為、屋内全体がピンク色に見えるのは本当に不思議な光景だ。

ミラージュ
 再び徒歩でフラミンゴヒルトンへと戻ると今度は休む間の無く、朝食と昼食を兼ねた食事を昨日断念したミラージュへ食べに行く。
 フォーコーナー側の入口を入ると昨日も通ったホワイトタイガーのブースへと続く。既に時刻は11時近くとなっていて家族連れでいっぱい。そこを通りカジノフロアを抜けるとバッフェとなる。バッフェは昨晩ほどではないが混雑している。今日を逃すと後がないので順番待ちをすることにする。
 待つこと15分ほどで入店。最初にバッフェの料金$12を支払う。アルコール類の飲み物等は別料金で、ウェーターに注文してその場で料金を支払う。日曜日はサンデーブランチと言う設定で平日よりも値段は高め。他のホテルのランチバッフェに比べるとここミラージュのバッフェの値段は高い。だが出される料理が他のホテルと格段に違う。ローストビーフ、ボイルエビ、スモークサーモンなどは絶品と言える。料理の種類が豊富なのも勿論だが、フルーツやケーキなどの女性が喜びそうなデザートも充実している。またコーヒーなどは無料なのだが、唯一シャンペンがアルコール類として無料で振る舞われている。このバッフェが人気があり、多くの人が行列をなしてまで入店したがる理由が判った気がする。

ザ・ブルバード
 バッフェで動けないくらい満腹になったところで、次は買い物へと向かう。ラスベガスで2回目の法外なチップを要求するドライバーはミラージュからの移動の際に乗車したタクシーの運転手だった。乗車するとやけに片言の日本語を連発したり、自分たちを笑わせようとする。これもチップを多く貰う為の彼らなりのサービスと考えるべきかもしれないが、2回目と言うこともあって流石に自分たちは警戒した。タクシーを降りる際に扉まで開けてくれるのはいいが、$8程度の料金に対して1人あたり$1のチップを寄こせと笑顔で言い放つ。当然、料金相応のチップを渡してその場を立ち去る。元々日本人はチップという制度には弱い。レストランでもバッフェでも、ちょっと注文しただけでチップを渡すのは即座に計算をしなければならないし非常に煩わしい。
 ブルバードは、アメリカでは良く見かけるショッピングセンター。核となるデパートと専門店から成り立つスタイルで、観光客向けと言うよりも地元客を意識した場所だろう。中心街の多くのホテルのショップが観光客を目当てしていることを考えるとここは非常に貴重な場所といえるかも知れない。
 2時間半ほどの滞在時間にGAPやGUESS、SEARS、JCPenneyなどを見て回る。品数も豊富でセール品も多い。なにを買おうか結構迷ったが結果として結構な買い物をしてしまった。自分たちはここの滞在時間が短かったが、半日もあればゆっくりと買い物と食事が出来るのではないだろうか。
 ブルバードでの買い物が済むとタクシー乗り場に向かう。ちゃんとタクシー乗り場があり、ホテルのように客待ちのタクシーが常にいる訳ではないが、ホテルに戻る手段が無くなってしまうと言うことはないので安心出来る。

ザ・バトル・バッカニアベイ/トレジャーアイランド
 一旦ホテルに戻るとトレジャーアイランドで行われる17時半のザ・バトル・バッカニアベイのショーを見に行き、その足でフリーモントストリートへ行くことを決める。ショーまで時間が少しあったのでそれぞればらばらに行動。自分はカジノでスロットマシンに興じていた。
 2回目の公演である17時半のショーに間に合うようにホテルのエレベータ前で17時過ぎに集合する事になっていたが、時間になっても母親だけが来ない。17時20分になって全然違う方向から母親がやってきた。自分が問いただすと部屋から一番近いエレベータを見過ごし、そのまま歩いて別のエレベータでカジノフロアに降りてきて完全に迷ったらしい。自分は次の17時半のショーを見逃したら後が無いと焦り、他の3人に後から来るように言って走り出す。

 ショー開始まで10分しかない。日曜日の夕方となりストリップの賑わいも昨日、一昨日ほどではない。皆がゆっくりとストリップを歩いているところを自分はダッシュでトレジャーアイランドへ走る。時計を見ると刻々と時間が過ぎて行き、ストリップを横断する為の信号待ちに苛つきを覚える。
 こんなに走ったのは何年ぶりだろう。トレジャーアイランドに到着して足を止めると膝がガクガクしている。時計を見ると5分前にはショーの行われるラグーンに着いていた。自分が息を切らしていると自分とほぼ同時にタクシーに乗ってやって来た3人も到着する。こんなに早く3人が着くとは思っていなかったので自分は驚き、今やってきたことは何だったんだろうと落胆。
 そして定刻の17時半。時間となってもショーが始まる雰囲気が無い。ただショーが始まることに気付いた人たちがホテル内からもどっと押し寄せてラグーン前は大混雑している。そして定刻から2分を過ぎて、無情にも『この時間のショーは強風の為、中止。』との放送が流れる。それを聞いたショー待ちのアメリカ人達は足早にこの場を立ち去るが、自分はダッシュの疲れと落胆でこの場をなかなか動けなかったのである。

フリーモントストリート
 いつまでもラグーンの前に佇んでいる訳にも行かない。この後のスケジュールもビッシリなので、予定通りに行動しなけばならない。気を取り直して、トレジャーアイランド正面からタクシーで次の目的地のフリーモントストリートへと移動する。タクシーは日が傾いてきたラスベガスの高速I−15をストリップのホテル群を右手に見ながら北上する。
 18時過ぎにはダウンタウンのフリーモントストリートに到着。元々はラスベガスの中心的だった場所で、この通りは多くの映画やテレビドラマにも登場している。また通りの突き当たりにはグレイハウンド長距離バスと鉄道駅がある。ところが近年はラスベガスのカジノの主役をストリップのホテルに持って行かれ、この地区は寂れるばかり。そこで老舗のカジノが協力しあって、95年にフリーモントの起死回生を狙って長さ450メートルを200万個以上の電飾で覆われたアーチを作ったのが、フリーモントストリート・エクスペリエンスだ。1時間毎に派手な電飾を使った表現する映像と音楽でショーが行われていて、客足も戻ってきた。

 ショー開始が18時半と聞いていたのでまだ時間がある。天井を眺めれば見れるショーなので、並んだり前の人の頭で見えないと言うようなことは無いので安心出来る。早速付近を歩いてみる。ストリップよりも人通りが多いことに驚き、自転車に乗ったセキュリティーが何度も何度も通りを行き来している事に疑問を感じる。駅の方面と反対に位置するアーチの端を少し進んだ所にウールワースがあるのを見つける。片側一車線の道路を横断するとすぐあるのだが、道路を横断した瞬間に人気が無い。まだ明るく、すぐ側にはセキュリティーが居るので安心出来るが浮浪者などもいて、道路一本渡っただけで雰囲気が違うことに気付く。多少回りに注意を払いながらウールワースへと入店するが、今までに見たことの無いほど小さなウールワース。その広さは日本のコンビニの半分位の広さしかない。でも色々と面白いお土産が置いてある。中でも気に入ったのは、実際にカジノで使用されたカード。各カジノではトランプ類のカードは1度限りしか使用しないと聞く。これら使用済みのカードは隅を切り落としてあったり、マークを付けてあったりしてカジノへ持ち込んでの不正利用が出来ないようにしてある。

 再び回りに注意を払いながら、横断歩道を渡ってフリーモントストリートのカジノ街に戻る。時間は過ぎて18時半だがあたりはまだまだ明るい。
 ところが幾ら待ってもショーが始まる気配がなく、アッコちゃんにおいては疲れている様子。まだまだ始まりそうも無いので、自分と母親はモールの駅寄りに位置するゴールデンゲートのカジノで時間を潰し、他の2人はファーストフード店へと向かうことに。
 ゴールデンゲートでは、母親はビデオポーカー、自分はスロットマシンなどをする。このカジノは場末のゲームセンターの様な感じで、とっても古めかしい場所でビックリする。ただ昔から姿を変えずに頑張っているカジノと言う感じで自分は好きだ。
 自分がスロットマシンをやっていると一人の老人に声をかけられる。何だろうと思うとヨボヨボのおじいさんのホテルのセキュリティーで、IDを見せてくれと柔らかい口調で言われる。自分はパスポートのカラーコピーを持っていたので、それを見せると『こりゃ、どうも。』と言った感じで笑いながら自分の元を去る。ストリップのカジノでは、制服を着込んだセキュリティーなどカジノ内で見かけることも無かったので声を掛けられた事に驚いたし、ヨボヨボのおじいさんでカジノを守れるのだろうかと疑問にも思った。

 外に出るとかなり暗くなってきた。アッコちゃんは既に疲労困憊と言った感じで、モールの柱に寄りかかってしまっている。それから15分後の19時半。ストリートに放送が流れるとカジノのネオンサインが一斉に落とされる。現在自分たちが立っている場所はゴールデンゲート前なので、モール全体を見渡せる絶好のポイント。そして、プレスリーの唄うビバ!ラスベガスの音楽にのってフリーモントストリート・エクスペリエンスが始まる。モール天井では次々と映像が映し出されて、音楽も次々と変わっていくので片時も目を離す事が出来ない。
 このショーは4パターン用意されていて、毎回違うショーが行われている。この時はラスベガスレジェンドと言う名のショーが行われたのだが、最もラスベガスらしく、ラスベガスに来たと実感出来るショーで良かったと思う。たった5分ほどのショーだが迫力満点で、1時間以上待った甲斐があった。長さ400メートル以上のスクリーンで上映されるショーは最高。
 ショーが終了すると、一斉にカジノのネオンが再点灯されて明るさを戻す。その瞬間に通りに集まっていた多くのギャラリーがカジノの中へと吸い込まれて行く。自分たちは、この後の事を考えていた。ラスベガス到着時の添乗員におすすめのレストランを訪ねると、ここフリーモントのホースシューのステーキは絶品と聞いていたので、ここで夕食を済ませてホテル方面へ戻るか、それとも再度トレジャーアイランドに向かい、20時半のショーを見た上で付近のレストランで食事をとるかを決めかねていた。4人で話し合った結果、トレジャーアイランドに向かうことが決まったので、早足でフリーモントストリートの突き当たりにあるプラザホテルのタクシー乗り場へと向かう。

DIVE
 ショー直後でディナータイムと重なっていたこともあって、日曜日にもかかわらずプラザホテルのタクシー乗り場は混雑している。タクシーの台数は非常に多く、それ程待つこともなくベルボーイにチップを渡してタクシーへ乗り込む。タクシーはI−15高速道路へ向かう。ドライバーに『トレジャーアイランドへ急いで!』と伝えるといきなりアクセルを踏み込み、高速道路の合流車線からいきなり2車線跨ぎの追い越し車線へとレーン移動し爆走。乗車している自分たちはヒヤヒヤしっぱなしだが、言い出したのこちら側だから笑うしかない。
 トレジャーアイランドに到着するとドライバーは自身の時計を見て一言、『間に合っただろう。』と。ショー開始10分前には到着したのである。こんな豪快なタクシードライバーには当然チップをはずんだことは言うまでもない。
 タクシードライバーの爆走が報われることもなく、20時半のザバトルバッカニアベイも強風の為に中止となる。これで今回の旅行でこのショーを見ることは出来ない。非常に残念である。
 今日のスケジュールはこれで終わった訳ではない。22時半からは宿泊しているフラミンゴヒルトンで行われるグレートラジオシティー・スペクタキュラー/ニューヨークロケッツのショーを予約している。余り時間が無いが、当初より予定していた映画監督スティーブン・スピルバーグが運営するレストランであるDIVEへと向かう。トレジャーアイランドとは通りを挟んだ場所にあるファッションショーモールにあるで歩いてすぐに行ける。

 ところが店内は混雑していて、席待ちをしている状況。喫煙席か禁煙席かを聞かれて20分ほど待ってやっとテーブルへと案内される。ところが案内されたのは禁煙席。だがここで席のチェンジを頼めば、また時間がかかってしまうのではと考えて、この席にとどまることにする。
 店内は非常に賑やかで、潜水艦内部をイメージした作りのアメリカンレストランである。潜水艦の中をイメージした店内の作りは徹底しており、トイレの中までそれは徹底されていたのは恐れ入った。各テーブルから大声でしゃべる声が聞こえ、非常に騒がしい。自分の感想としてはハードロックカフェあたりの料理と非常に似ていて、アメリカらしい何でも大盛りの料理と言う印象。味は可でも無く否でも無いと言った感じ。

 時間的に余裕が出来たので、ここでゆっくり食事を済ませてホテルへと戻ることにする。外に出るとタクシー乗り場がある。既にファッションショーモール自体は閉店しているが、ここにある幾つかのレストランが営業しているからだろうか、ベルボーイの少年が待っている。ただホテルのように客待ちのタクシーが居なかったので、その少年がストリップの車道に半分体を出して一所懸命タクシーを止めようとしてくれていた。結果としてはその少年がタクシーをとめることは出来なかったが、その行為に感謝してチップを渡してその場を立ち去ることにする。まあ歩いても10分少々の距離なので苦痛ではない。ところがホテルに向かって歩き出した瞬間にベルボーイの少年がタクシーを止めることに成功。お礼を言って、ホテルへと戻る。

ニューヨークロケッツ/フラミンゴヒルトン
 余裕をもってホテルに戻ったつもりだったが、ここからが慌ただしかった。タクシー乗り場から遠い部屋へと早歩きで戻り、正装して再びカジノフロアまで戻ってこなければならない。この時ほど部屋の遠いことを実感した事はない。
 ニューヨークロケッツのショーが行われるフラミンゴショールームはやはりカジノの中にあった。既に入場が始まっていて、入口付近は大混雑している。この日のショーは自由席で、どの席に案内されるかは時間の勝負とどんな係員にあたるかで決まる。自分たちは順番待ちするのが遅すぎた。劇場に入ると既に照明は落とされていて、係員はペンライトで自分たちを誘導。それ程大きくない劇場の入口にほど近い、座り心地の良い4人掛けの良いオペラを見るようなシートに案内された。と言うか、ここぐらいしか4人が一緒に座れる席は無かったのである。席に案内されると、係員に飲み物を何にするかと聞かれるが、メニューが無いので判らない。アッコちゃんが何があるかと聞くと、小声で飲み物を種類を言う。この係員が自分たちをまくし立てている様子は無いがとっとと決めないと悪いと思い、全員がピナコラータを注文する。うちの奥さんあたりは2杯目は別の飲み物にすればいいだろうとくらいにしか考えてなかった。ところがペンライトを持って再び現れた係員(ウェーター?)は、ピナコラータをテーブルに8杯置いて行く。これを見て、みんなで別々な飲み物を頼めば良かったと苦笑いするだけ。
 飲み物がテーブルに運ばれるのと時を同じくして、ステージの幕は開いて一列に並んだショーガール達がラインダンスを始める。昨日のショーに比べると劇場の規模も小さく、古典的とも言えるショー。でも自分はフリーモントのゴールデンゲートのように昔らしいラスベガスの姿を残している方が感動を覚える。昨日のショーは斬新で、最新の特殊効果をふんだんに盛り込まれている。それに比べて、こちらは諸ショーガール達の息を合わせたダンスやマギー司郎ばりのマジックを見せるおっさんがいたりして、こちらの方が楽しめた。このホテルに日本人ゲストが多い為だろうか、マギー司郎ばりのマジシャンは片言の日本語を駆使して劇場内に疎らに座っている日本人客も笑わせる。しかもマジックの助手に日本人をステージに招いたりして、英語が分からなくても十分に楽しめる日本人にも配慮したショー構成となっている。ニューヨークロケッツは値段も安いし、昔ながらのショーを見たい人にはおすすめかな。

 ショーが終了するのが午前0時過ぎ。自分たちもそれぞれの部屋へと戻る。翌朝の朝の集合時間が8時と比較的早い時間だったので荷物のパッキングを先に済ませる。風呂に入ってすっきりしたところで自分はカジノへと向かうことにする。母親は数時間睡眠をとってから出掛けると言うことで、奥さんとアッコちゃんを誘うが、アッコちゃんは荷物のパッキングで時間がかかりそうな気配だったので夫婦でホテルのカジノフロアへ向かう。
 日曜日の夜のカジノは非常に閑散としている。これはここフラミンゴヒルトンだけではないだろう。カードゲームやルーレットのテーブルも全てはオープンされておらず、金、土曜日の混雑ぶりが嘘のよう。
 夫婦で向かったのは、一番掛け金が安い¢5のスロットマシン。入口から結構奥まった場所にあるが、マシン自体の台数は結構ある。また¢5にもかかわらずジャックポットのマシンがあるのにも驚く。他のカジノと通信で結ばれていているのだろうか、配当金がどんどん上がっていく。計算すると日本円で200万円位までにはなっている。まあ遊ばしてくれればいいだろうと言う気持ちで、スロットマシンを始めるのだが 結構遊べるもので、そろそろコインが無くなりそうだと思うと100枚単位の当たりが出て、結局3時過ぎまで眠い目をこすりながら、ラスベガス最後の夜をカジノで過ごす。

 
 
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