1996/09
  ラスベガス・ロサンゼルスツアー

 
9/18 ロサンゼルス市内観光
ドジャーススタジアム
 この日はロサンゼルスへの移動日。と言ってもロサンゼルスまでは、渋滞さえしていなければここから1時間もかからない距離。
 昨日、電話で申し込みをしておいたツアーのピックアップは10時半。10時にチェックアウトをして丁度いい時間。8時に起きてもゆっくり出来る。9時過ぎにはホテル内のレストランで、バッフェ形式の朝食を済ませる。ここのレストランでは、ジャム類はナッツの製品。

 チェックアウトを済ませてロビーで待つとほぼ時間通りに迎えがやってくる。40代前半の色の黒い男性で、フォードのバンに重たくなったスーツケースを乗せると出発。今日のツアーの客は自分たち4人だけのようだ。なんかあっさりしたタイプの人で、あまり感情が表に出ない感じ。話しも飄々としていて掴み所が無い。現地申し込みのツアーを催行しているのはエレファントツアーズと言う会社で、この日申込みをしたのは地球の歩き方にも紹介されていたスター豪邸めぐりとロディオドライブ$50と言う内容。価格は多少値上がりしていたかも知れない。
 バンは高速道路I−5をとばす。既にラッシュアワーは過ぎていたがロサンゼルスの渋滞も酷いらしい。次第にダウンタウンの高層ビル群が近付いてくる。そして市内の一般道路へと入る。信号待ちをしているとその横では浮浪者が信号待ちをしている一般の車に何やらわめいているのが見える。近年、ロサンゼルスの治安の悪さを耳にするようになったが、いきなりこの様な光景を見てちょっとびびる。

 最初にスター豪邸を案内してくれると思っていたら、ドライバーが『あんまり見所が無いから、もっと別の場所に連れて行ってあげる。』と言った。まあ相手は日本人だし、このままさらわれる事は無いだろうと安心していると車はロサンゼルスのこじんまりした中華街を通り抜け、更に走って小高い丘にさしかかろうとしている。その丘の入口には、野茂英雄がトルネードで投げる写真の大きな看板が立てられている。ドライバーが連れて来てくれたのはドジャース・スタジアムだ。
 この日のドジャースはアウェイでホームゲームでは無かったのでとても広い駐車場も全く車が止まっていない。正面入口のすぐ側に車を駐車するとドライバーは付いて来てと言うジェスチャーで1人スタジアムの中へと進んで言ってしまう。そして顔なじみなのだろうか、スナック売店の店員のおばさんに片手をあげて挨拶している。自分たちもドライバーの後を追う。
 そしてその先に見えたのは、すり鉢状のスタジアムと色取りされたスタンド席。これを見た瞬間に感動を覚える事、間違いない。それと共に最上部から見渡すと下方面はかなりの急斜になっているので恐怖を覚えるかも知れない。事実、自分は感動しながらも階段を下りる時は手すりにつかまって慎重になった。もし転がったら最後。一番下まで落ちて行くことは間違いない。またこのスタジアムのスタンド席には柱が一本も無いことが特徴で、最上部からの見晴らしも素晴らしいが、実際にどの席から試合を見ても、グランドがバッチリ見えるのだろう。こんな素晴らしいスタジアムで、現地のファンとまじってドジャースの試合を見れたら、ホントに最高だろう。
 スタジアム正面ゲート内に小さなショップがあって、試合の無い日もこことすぐ側のスナック売店だけはオープンしている。ショップには背番号16の野茂のユニホームやTシャツなどが一杯。ロサンゼルスでの野茂の人気が判る。

チャイニーズシアター
 ドジャース・スタジアムを後にして、バンは西方面に向かって走る。そして大きな道路から人気の無い路地に入ったところで停車。ドライバーが道路反対側の古ぼったい3階建てのホテルを指さす。それを見た瞬間にプリティー・ウーマンだと全員が気付いた。リチャード・ギアとジュリア・ロバーツのシンデレラストーリーで登場する。ジュリア・ロバーツが家賃滞納しているアパートとしてここは登場。またラストのリチャード・ギアが迎えに来るシーンでも登場している。今は壁はクリーム色に塗り替えられているが、映画に登場した場所を直に見れるとは嬉しい。ただドライバー曰く、この辺りの治安は余り良くないらしく、1人歩きはしない方がいいのでこうやって車で来た方がいいと言われた。

 再びバンは走り出し、ハリウッド大通りを西に。次第に回りは商店などが並ぶ賑やかな場所で人の行き来も結構ある。ワックスミュージアムを通り過ぎると右手にマンズ・チャイニーズシアターに到着する。
 駐車場にバンを止めて、先ほど同様にドライバーはさっさとチャイニーズシアターに向かって歩き出す。それを追うようにして歩く自分たち。この辺りはとっても賑やかで、日本人観光客も一杯いるのでいきなり暴漢などに襲われる心配はなさそうだ。ただ人通りが多いだけにスリなどには気をつけた方がよさそう。自分たちの歩いている歩道には、星形の敷石がされている。ここではハリウッドで一流のスターと認められた人たちの名前が刻まれている。
 チャイニーズシアター前は観光客で混雑している。その足元にはスターの直筆のサイン、手形や足形が埋め込まれている。エディー・マーフィー、ハリソン・フォード、スティーブ・マックイン、フランク・シナトラ、マリリン・モンローからスターウォーズのC3−POまである。そう言えば、映画スピードのラストシーンはここチャイニーズシアターだった。
 ここに訪れる人たちが皆、手形や足形に自分の手や足を合わせたり、顔を地面にすれすれまで下げて写真撮影をしている。とにかく有名どころの手形足形が多いので、皆大騒ぎをしていてここは賑やか。
 中国の寺院を模した紅色を基調としたド派手なチャイニーズシアターをバックにお決まりの記念撮影をして、ここを後にする。

ビバリーヒルズ
 ここからは、スターの豪邸巡り。マリリン・モンロー、エルビス・プレスリー、エディー・マーフィーの家などを車窓から眺める。本当ならば、バンを降りて歩いて回りたいところだが、すぐにセキュリティーや警察がやってくるらしい。ドライバーの説明を受けながら、車内からさっと眺めるだけ。だがその家の規模の大きさには本当に参る。
 山道を暫く走って、バンが大きな家の中に入って行く。スターの豪邸では無いが、一般にも庭を開放していて、その広さに驚くばかり。下手な公園よりも大きな敷地には母屋、ワイン貯蔵庫、使用人の家などが並ぶ。その先には綺麗に手入れされた庭となっていて芝生、噴水、そしてダウンタウンが一望出来る眺めが待ちかまえていて、また驚かされる。これだけの豪邸だけあって、ビバリーヒルズコップなど多くの映画やテレビドラマのロケに使用されているそうである。
 スターの豪邸巡りは結構あっけなかったように思える。それはやはり、実際に歩いて見て回ることが出来ないからだろう。実際には一軒一軒を徒歩で回っていたら1日以上かかってしまうが、ただ車内から眺めるだけって言うのはやっぱりつまらないと思う。

ロディオドライブ
 バンは再び走り出し、道路両側には映画で見たことのあるヤシの木が立ち並んでる。暫くすると人通りの賑やかなロディオドライブへと到着。ここでこのドライバーとはお別れで、別のドライバーが後でピックアップにやって来てくれることになっている。
 ウンガロ、ティファニー、グッチ、カルティエなど超高級店が立ち並び、ハイソな人たちや日本人観光客が多く訪れて買い物をする。ここでは、自分と母親、他の2人に分かれて散策をする。
 自分と母親は特にこれと言って目的が無かったので、バナナリパブリック、GUESS、GAPなどを見て回り、うちの奥さんとアッコちゃんの2人組はフェラガモで靴、ティファニーでネックレス、カルティエで財布、フレッドヘイマンで香水やバッグなど買いまくっている。お金持ちの集まる場所だけあって、品数は豊富なのかも知れない。でも特別安いわけでも無い。なのにこの2人はとにかく買いまくり、待ち合わせ場所に戻ってきた時は両手が荷物でいっぱい。なんとアッコちゃんは$800、うちの奥さんも$500も買い物をしたらしい。この時、この2人を一緒に買い物の行かせては危険と感じる(笑)。
 バンのピックアップまでもう少し時間があったので、ナイキタウンへ。ビル全体がナイキの商品で埋め尽くされている。この当時、日本でもナイキのブーム真っ盛りでシューズ類目当ての日本人で溢れかえっている。自分もこの時、バスケットシューズくらい買おうかと考えたが、既にスーツケースはいっぱいでこれ以上重たい荷物を増やすことは出来なかったので諦める。その横でアッコちゃんはゴルフシューズの品定め。最後の最後まで悩み続けて、結局買うことに。
 集合時間を過ぎていたのでダッシュでバンのやってくるフレッドヘイマンに。先に集合場所へと戻っていた母親と奥さんは、店の中でここからのドライバーの日本人女性と店員の日本人女性と談笑。息切らせながら店へと入ると、コーラをサービスしてくれる。初老の店員が一昨日、宮沢りえが何やら買いに来たと話していた。このフレッドヘイマンと言う店、映画プリティー・ウーマンでジュリア・ロバーツが買い物に来て入店を断られるシーンで登場している。実際には短パンの自分でも入店は断られなかったけど。

シェラトングランデ
 15時半過ぎにロディオドライブを出発し、宿泊先のシェラトングランデへと向かう。本当はウェスティンボナベンチャーを希望していたのが、予約が取れなかったので同料金でワンランク上とされるこのホテルへ変更。
 車中で女性ドライバーに色々と尋ねる。例えばロサンゼルスで美味しいお店とか、タクシーの利用法など。この女性ドライバーに何度も言われたのが、移動は基本的にタクシーを利用したドアツゥドアにした方がいいことと、夜は絶対に出歩かないこと。ここまで言われてしまうとここロサンゼルスが本当に怖い街に思えてしまう。

 ホテルには16時過ぎに到着し、ここでドライバーと別れる。とっても大きなホテルでダウンタウンの真中にあり、観光利用よりビジネス利用の方が多い感じ。大きなコンベンションなども行われるようで、専用のホールは幾つもあるらしい。
 フロントもとっても広くて清潔感がある。チェックインカウンターも広く、スムーズにチェックインを済ませて部屋へと案内される。部屋から見えるロケーションは高層ビル群と高速道路でちょっとつまらない。部屋は余り広くないが窓が大きくとられていて、圧迫感は感じない。部屋の中で特筆すべき点は、バスルームはバスタブとシャワールームが別々になっていて、結構広いこと。

チャイナタウン
 部屋で一休みしながら、今晩の夕食について相談を始める。自分は映画ヒートでロバート・デ・ニーロとアル・パチーノが顔を合わせるレストランとして登場したケート・マンチリーニが評判が良いと聞いていたので是非行きたいと思っていたが、場所がビバリーヒルズで10Kmと遠いこと。予約無しで入店できるか不安だったのであっさりと諦める。そして何処にしようかと地図を見て考えていると、ダウンタウンからほど近いチャイナタウンが目に付いた。日中のツアーの時にドライバーに美味しい中華料理屋とか韓国料理屋を聞いていた。今日は昼食も時間の都合で食べられなかったし、中華をお腹いっぱい食べようと4人の意見が一致。

 19時過ぎにはホテル前からタクシーに乗ってチャイナタウンへ向かう。タクシーの乗って、まずチャイナタウンのレストラン名を告げる。ドライバーは全く返事もせずに車を走り出すが、自分は通じていないと思い、再度ドライバーに伝えるが返事をしない。自分はタクシーの前席に座っていたのだが、なんて無愛想なんだろうと思い、『聞こえてるなら、返事ぐらいしろよな。』と日本語で話す。後ろからも『まったくだよ。』と言う声が聞こえる。もういいやと思って、後席の3人と話をしていると突然、ドライバーが『あなたたち日本人ですか?』と日本語で話しかけてきた。その瞬間、このドライバー日本語喋れるってことは、さっきの文句も理解してるってことだ・・・。
 まずいと思ったが、別に気まずいムードにはならず、逆にチャイナタウン到着までの間、イラン出身で日本に数年住んでいたことなどドライバーと色々と話しをした。日本語が話せるなら、残りの滞在時に連絡がつけば日本語で意思を伝えて行動しやすくなるだろうと思い、念のために名刺も貰っておく。

 タクシーはそんなうちにチャイナタウンへと入ってきた。人通りはほとんど無く、道路脇には古く汚れた乗用車が数台駐車してある。ここロサンゼルスの中華街はサンフランシスコとは対照的に非常に寂れている。夜間の出歩きは危険な地域。人通りがないのに、ネオンだけが何か寂しく照らしている感じ。
 この時、最初に告げたレストランはモンキーと言う店で海鮮料理がおすすめと言っていた。ところがドライバーが一所懸命運転をしながら、レストランを探してくれるのだが全く見つからない。同じ場所を何度も何度も走っても見つからず、仕方ないのでもう1軒聞いてきたフルハウスに変更する。こちらの方は通り沿いにあって、ドライバーと自分たちで容易く見つける事が出来た。タクシーは車の行き交いの少ない道路を強引にUターンして、フルハウスの目の前に止める。これこそ本当にドアツゥドアだなと思ったが、もしかしたらそれぐらい危険なのかなとも思ってしまう。

 通りは非常に寂れているがフルハウスの店の中はそこそこ混雑している。中国語と英語が飛び交い、食器のガチャンと言う音もして非常に騒がしい。料理はそこそこ美味しいが、やっぱりアメリカ人向けの味付け。中華料理が世界の何処に行っても喜んで食べられるのはやはりその国に合わせた味付けにしているからなんだろう。この時はコース料理などは頼まず、一品料理を色々と注文して4人でシェアしている。酢豚、チンジャオロース、エビのスイートソースかけなど昼食を食べられなかった分、ここで思いっ切り食べる。ボリューム満点でお腹は満腹。ただスイートソースが本当にピンク色をしていて、ちょっと甘すぎる感がある。
 食べ切れなかった料理はテイクアウトすることに。チャイナタウンの夜の通りでタクシーを拾うのは至難の業だし、非常に危険なのでウェーターに頼んでタクシーを呼んで貰ってホテルへと戻ることにする。
 タクシーで帰る途中の車中から見てもやはり通り沿いを歩いている人は全くと言っていいほどいない。まるでゴーストタウンのようだ。営業している店は中華料理店ばかりで、店の中はやはり賑やかそうに見える。
 この日は、部屋に戻ると明日のユニバーサルスタジオに備えて、早めに就寝する事にする。

 
 
 
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