2001/10
シドニーステイ
10/23 ハンターバレー
ハンターバレー〜コテージ〜
余りの寒さに午前4時半ごろ目が覚めた。エアコンのスイッチが切られていて、部屋は寒々としている。すかさずエアコンのスイッチを入れて、ガラス越しに外の様子を眺めてみると、東の空がかすかに赤く染まっている。まもなく辺りは明るくなってくるのだろう。
もうひと寝入りして、6時過ぎには完全に目が覚める。早速外へ出てみると太陽は高々と昇っていて、気温もぐんぐん上昇している様だ。先程からたった2時間しか経過していないのに、明らかに暑い。今日は日中はTシャツ、短パンで過ごせるだろうとこの時思った。
姉たちが8時過ぎに起きてきて朝食をとる。このコテージはB&B形式で朝食はついている。パン、フルーツ、シリアルにミルクなどのライトミールで、この朝食は前日の夕方には部屋に用意されていた。
自分は朝食はコンチネンタル・ブレックファーストだとばかり思っていたので、前日に部屋に運ばれていたことも含めて驚いた。やっぱり朝は目玉焼きとソーセージは欲しいところだが、姉が部屋に用意されているトースターでパンを焼き、フルーツなどを食べて軽い朝食を済ませる。
コテージでの朝食の写真はこちら
食事を済ませるとハナと一緒に馬を見に行く。このコテージの奥は牧場になっていて、2頭の馬が放牧されている。広い牧場なのだが、何故2頭しかいないのかはよく判らない。牧場の仕切の金網まで近付いて行くと、馬の方も自分たちに気付いてゆっくりと近付いてくる。馬に何の恐怖心も抱かないハナは、
『さわりたい、さわりたい。』と言ってきかない。馬は目を見ているだけだと可愛いが、『パクリと噛みつかれるのでは。』と自分の方が怯えている。
ハンターバレー〜ワイナリー巡り〜
この日も昨日に引き続き、ワイナリー巡りへと出掛ける。Mcdonalds Road沿いにある昨日行ったマグギャガン・セラーズの隣のブロークンウッド(Brokenwood Wines)が最初のワイナリー。Mcdonalds RoadとBroke Roadが交差するこの辺りはワイナリーやレストランなどが集中している場所。
ワイナリーは、9時か10時にオープンする。ブロークンウッドは10時にオープンで、時間前に到着した自分たちは店の扉が開けられるのを待つことに。自分たちより少し遅れて、男性1人でやって来て、
『店はまだオープンしていないの?』と聞いていた。自分はそれを見て、『1人でワイナリー巡りなんて、よっぽどのワイン好きなんだろうなぁ。』と言う感じで見ていた。
ブロークンウッドのオフィシャルページ(英語)
それから間もなくして、入口の鍵が開けられて愛想の良い恰幅の良い女性がオープンを待っていた自分たちを招き入れる。
オープンしたてだと言うのに、店員の女性は汗をかきながら、自分たちと男性の接客に一所懸命。朝10時だと言うのに自分たちはワインを飲み始める。ここのシラースも独特の味わいで、強い。それに朝からの酒は体によくきくことも判った。
姉はここのワインが気に入ったようで、赤ワインを購入した。
次のワイナリーはマウント・プレザント(Mount Pleasant Estate)だったが、曲がる場所を間違えてOakey Creek Roadを直進してしまったので、ついでに近くにあったドライトンズ(Draytons Family Wines)に立ち寄って試飲していくことにする。ここドライトンズは名前の通り、家族経営のワイナリー。店は倉庫の一部で気取った感じはない。店番は奥さんがやっていて、コーヒーを飲みながら接客。自分たちが試飲していると如何にも頑固そうな主人と思われるおじさんが作業着姿でやって来て、自分たちには見向きもせずに奥さんに何やら話をして、再び倉庫の方へと消えて行った。
ドライトンズのオフィシャルページ(英語)
ドライトンズを後にして、Oakey Creek Roadを戻り、左折をしてMarrowbone Roadに入って暫く走ると綺麗な建物が見える。ここがマウント・プレザント。近年建設されたと思われる建物にはオープンテラスのレストランも併設されていて、結構賑わっている。そのオープンテラスのテーブルにはブロークンウッドに1人で試飲に来ていた男性が居た。自分たちがドライトンズに寄っている間に、ここに来たのだろう。そのテーブルには奥さんとハナよりも小さい子供が一緒に座っていた。自分はその人に気付いて、手を挙げて挨拶すると向こうも自分たちに気付き、同じように手を挙げて来た。この男性、1人でワイナリー巡りをして訳では無くて、単にブロークンウッドのワインを飲みたくて、家族をここに置いて来ただけだったらしい。
そのオープンテラスのテーブルを通り抜けて、店の中に入る。とても高い天井の木造造り。色々なワインが山積みにされていて、ワイン以外の食べ物なども並べられている。店の規模からして、やはりこのワイナリーも大手だと言うことが判った。4種類ほどの赤、白ワインを試飲させて貰う。
外に出るとこのワイナリーの農園が一面広がっている。また新緑の眩しいぶどうの木だが、オーストラリアが秋を迎える頃には、実を豊富につけるのだろう。
マウント・プレザントを後にして、次に向かったのはピーターソンズ・ワイン(Petersons Wines)。姉が本当に行きたかったのは今から向かうピーターソンズ・ワインで、昨日行ったピーターソンズ・シャンパン・ハウスはここと勘違いして行ったらしい。ただ両者とも全くの無関係では無いとのこと。
マウント・プレザントからMarrowbone Roadをかなり走り、もうすぐセスノックの街に着いてしまいそうだと言う所でMount View Roadを走る。この道沿いにはピータソンズ・ワインのある場所に数軒ワイナリーが集まっている以外は建物が無いので迷うことは無い。またこれらのワイナリーはMount View Roadの右手の小高い丘の上にあるので判りやすい。
Mount View Roadから脇道に入り、小高い丘へと続く未舗装路を走って行く。木造の建物に近付くと、その未舗装路も整備されて駐車場が見えてくる。建物の周りは綺麗に整備されていて、初夏のこの時期にも様々な花が咲いていて、とても綺麗。ピータソンズ・ワインはこじんまりしたワイナリーだが、結構混雑していた。目的の場所と言うこともあって、姉はここでもワインを買い込んでいた。
ピータソンズ・ワインのオフィシャルページ(英語)
これで姉が訪れてみたかったワイナリーは全てこなしたことになる。昼食の時間にしてはまだ早かったので、この後は成り行きでワイナリーを回って行くことにした。まずピーターソンズ・ワインのすぐ近くのジャクソンズ・ヒルズ・ビンヤード(Jacksons Hills Vineyard)へ向かう。脇道をMount View Roadの方へ途中まで戻ると、ジャクソンズ・ヒルズへ向かう道があり、また丘へと続く道を走って行くと、木造の建物が現れる。
このワイナリーには団体用のマイクロバスが駐車していた。現地発着のバスツアーなのかと思って、建物の中に入って行くとフィリピン人の女性達が10人ほど、1人で接客しているワイナリーのオーナー夫人と思われる女性と何やら交渉している。その後ろにはガイド兼ドライバーと思われる白人男性が壁にもたれかかりながら、そのやりとりを見ている。自分たちはこのフィリピン女性たちの交渉が終わるのを待っていたが、10分待っても一向に終わる様子が無い。諦めて、ジャクソンズ・ヒルズを後にする。
移動の車の中で姉に聞いたのだが、交渉をしていたフィリピン女性たちは観光で訪れていたのではなく、ビジネスだったようだ。フィリピンにワインを輸出することを考えていたらしく、その為の交渉をしていたのだそうだ。
行き当たりばったりで立ち寄ったワイナリーだったので、試飲出来無いことにそれ程悔いることも無く、次のワイナリーへと向かう。次に向かったワイナリーもMount View Roadの付近にあるマウント・ビュー・エステート(Mount View Estate)で、帰り道に看板が見えたので立ち寄ることに。
駐車場で車を降りるが他にはここを訪れている車は無く、人影を感じない。店の中に足を踏み入れてみるがやはり誰も人がいない。この店は留守なんだろうかと思っていると自分たちの後方から犬の吠える声と共にオーナー夫人が母屋の方からゆっくりとやって来た。そのオーナー夫人と一緒に小型犬も登場し、キャンキャン吠えている。しかもこの犬、ハナの方に向かって一所懸命吠えている。その理由を尋ねると、
『この犬が小さい頃に、近所の子供に虐められたことがあって、それ以来子供を見ると吠えるようになったんですよ。』と話していた。その小型犬は自分や姉に向かっては吠えることは無く、テーブルの奥へと隠れて、ハナの様子を窺っている。
試飲をさせて貰っていると今度は中型犬がゆっくりと登場。こちらの犬は人懐っこく、全く警戒心を持っていない。大人ばかり、ワインを飲んで楽しんでいる様をただ見ていてつまらなかったハナにとっては恰好の遊び相手になってくれる。
ハンターバレーのワイナリー巡りをして、ここマウント・ビュー・エステートで初めてロゼを試飲してみた。元々甘みの深いワインだが、ここのロゼは絶品。自分も姉も大満足。他のワインも姉は気に入ったようで、ロゼと一緒に購入。
マウント・ビュー・エステートのオフィシャルページ(英語)
この後、Mcdonalds Roadへと戻り、ハンガーフォード・ヒル・ワイン(Hungerford Hill Wine)、リンデマン・ワイン(Lindemans Wine)を寄って行く。
ハンガーフォード・ヒルは、こぢんまりしながらも綺麗な建物の店になっていて、オリジナルのTシャツや時計なども販売していてなかなかの商売上手。
リンデマンは、オーストラリアでも大手のワイナリーで日本でも名前が知れている。そう言えば、カンタス航空の機内上映の中でも、ここリンデマンのCMが流れていた。
リンデマンの建物は大きな倉庫の一部が店となっていて、昔使っていたと思われる機械なども並べられている。ハナがそれら機械に見入っている間に試飲を始める。メルローを頼むと、店員が手に取ったボトルはあいにく空っぽになっていた。すると棚の上から新しいボトルとワイングラスを1つ取り出す。要領良くコルク栓を抜くと、ほんの少しだけグラスにワインを注ぎ、店員自らがテイスティング。勿論、そのワインは口に含むだけ。ワイン1本、1本をこうやってテイスティングして客に出せるワインかどうかをちゃんと判断していることを知って自分は驚く。
リンデマン・ワインのオフィシャルページ(英語)
リンデマンを出て、昼食を食べる為にMcdonalds Roadを北上してワイナリーの密集地を通る。昨日の最後に訪れたペッパー・ツリー・ワインの敷地内にあるロバート・レストラン(Robert's Restaurant)へと行くが、とても敷居の高そうなレストランだったので入店することを姉があっさり諦める。再び車を走らせ、次に向かったのは以前に姉たちが行ったことのあるカフェ・エンゾー(Cafe Enzo)。こちらは小さな子供同伴でも気軽に入れるカフェらしいが、何とこの日はクローズしていた。
時刻は13時近くになっていて、朝食も非常に軽い物しか食べていなかったから、『次こそは食事にありつけますように。』と祈りながら、次に向かうレストランへと車を走らせる。そして自分たちが向かったのは、カフェ・エンゾーからほど近いシェス・ポック(Chez Pok)。このレストランはペッパーズ・ゲストハウス(Peppers Guest House)と言うホテルに併設されたレストランで、今回のハンターバレー旅行で最初に宿泊を予定していたのがこのペッパーズ・ゲスト・ハウスだった。だが実際にリザベーションしようとしたら、平日の滞在なのに満室で断られたらしい。
敷地内に到着をするが駐車場は満車。仕方無く、建物から離れた駐車場へと車を止めて、シェス・ポックへと向かう。ここペッパーズ・ゲストハウスは近代的なホテルでは無く、木造造りの小さなホテルで、1人1人の宿泊客に対して気の利きそうな感じに見える。そのホテルの中にシェス・ポックはある。
とても落ち着きのあるラウンジを通り抜けて、レストランの受付に。すぐにウェイトレスがやって来て、席へと案内される。この日は汗ばむほどの陽気だったので、自分たちはオープンテラスのテーブルを希望。
この陽気にもかかわらず、Tシャツに短パンと言う恰好の人は自分以外に居なかったようだ。ただこのレストラン自体は、恰好を意識する必要も無いし、レストラン側もそんな気取った雰囲気でも無い。ランチタイムからずれた時間帯だったが、テーブルの殆どは客で埋まっていて大変賑わっている。ただ大騒ぎしながら食事をする人たちはおらず、どのテーブルも美味しく食事をいただくと言う感じ。
自分たちは、今日のおすすめパスタ、クラブサンド、シーザースサラダなど。朝からワインを飲み続けていたので、この時は流石にアルコールを注文することは無かった。
レストランが混雑していたこともあってか、料理が出されるまでは時間がかかったが、非常に綺麗に手入れされた庭を見ているだけでも十分時間を過ごせる。また出された料理は、ホテルのレストランだけあって、とても手がこんでいて見た目も味付けも素晴らしい。但し、料理の値段も結構高いとは思うが。
シェス・ポックでの昼食の写真はこちら
ペッパーズ・ゲスト・ハウスのオフィシャルページ(英語)
シェス・ポックのページ(英語)
ハンターバレー〜コテージ〜
食事を済ませた後は、コテージへと帰ることした。朝からの酒がきいていたし、姉自身も訪れてみたかったワイナリーは全て行けたので満足していた。しかし時刻はまだ15時前。部屋で籠もって、ただ時間を過ごすには勿体無かったので、コテージで何かしようと考えた。1人ではテニスは出来無いし、プールに入るにも水着を持って来ていない。ゴルフなら1人でもプレーすることが出来るので、コテージのオーナーにプレーしたいと話しをしてくれるように頼む。
オーナーの家の前で車を止めると、姉が早速料金等を確認しに行ってくれた。すると料金は無料、クラブはオーナー宅の納戸に置いてある物からチョイスして勝手に持っていけばよいとのこと。これには自分は飛び上がって喜んだ。今日も他のコテージに宿泊客は居ないようだし、ゴルフコースが自分1人に完全に貸し切りなのだから。いくら下手でも誰にも迷惑をかけること無く、のんびり楽しむことが出来そうだ。姉を再度誘ってみるが、姉自身もゴルフはプレーしたかったようだが、自分同様に朝からの酒が体に堪えたようで昼寝をすると言ったので、やはり自分1人でプレーすることになった。ただハナは。自分と一緒にコースをついて来ると行ったので一緒に連れて行くことに。
9ホールのショートコースで、長いコースでも350メートルほど。芝は少し荒れているが、お遊び程度で回るなら十分過ぎるコースと言えるだろう。そんなゴルフコースを自分は1人貸し切り状態で、1度に数打飛ばしながらゴルフを満喫する。
数年振りにゴルフをしたので普段使わないような筋肉を使って、夜になって筋肉痛になる位だったが本当に楽しかった。日本ならショートコースでも、それルールだとか、他にプレーする人たちに対してのマナーだとかうるさすぎる。ここではそんな事は全く関係無い。後から回ってくるプレーヤーも居ないから、自分のペースで好きなように楽しむことが出来た。そうして、日が暮れる時間まで自分はひたすらクラブを振り続ける。
ハンターバレー〜カフェ・カフェ(Cafe Caffe)〜
陽が完全に沈んで夜が訪れたのが19時。日中は汗ばむ陽気だったが、流石に夜になると涼しくなる。それでもこの夜は、半袖で十分過ごせる湿気も無くて過ごしやすい。
辺りが暗くなったのと同時に夕食を食べにカフェ・カフェ(cafe caffe)へと出掛ける。このカフェ・カフェは宿泊施設に併設されたレストランで、場所はMcdonalds RoadとBroke Roadの交差点近くにあって、場所も判りやすいし、ワイナリーや宿泊施設が密集した非常にいい場所に立地している。自分たちは、Deasy Road、Mcdonalds Roadの未舗装路を走り抜けて10分ほどで目的地へと辿り着く。
ちゃんと舗装された広大な駐車場に横長に広がる平屋の建物は、ちょっと洒落たロッジ風に映る。車を降りて、カフェ・カフェと書かれた大きな看板の方に建物へのエントランスがある。広い駐車場なのに駐車している車が極端に少ないことを気にしながら、そのエントランス方向へと歩いて行く。
更に数種類のケーキが入れられた縦型のショーケースののぞき込みながら、レストランの中に進んで行くと、1人しか居ないと思われるウェイトレスが自分たちに気付いて、席へと案内してくれた。
レストラン内の各テーブルにはロウソクが立てられていて、照明は極力抑えられている。窓は大きなガラス張りで綺麗な庭、その向こうには広々とした丘が見えるようになっている(夜は遠景はただ真っ暗なだけ)。駐車場に止まっている車が少なかった通り、現在食事をしているのは、男女カップル1組とファミリー1組だけ。そこに自分たちがやって来た訳である。
このレストランの料理も無国籍っぽく、メニューを見ているだけではどんな料理なのか見当も付かない。自分が唯一自身で決めることが出来たのはビール位だろうか。姉に肉料理、魚料理、サラダを適当にオーダーして貰うことに。
閑散としているレストランだが、料理がテーブルに運ばれてくるまでは結構時間がかかる。またメインディッシュの後にサラダが出てきたことには正直驚く。しかもそのサラダが大盛りだったので更に驚く。各料理の盛り付けはとっても凝っていた。
カフェ・カフェでの夕食の写真はこちら
食事を食べ終わると、ウェイトレスからデザートを勧められるが、自分も姉もデザートは別腹と言いながらもこれ以上は食べることが出来そうになかったし、ハナが日中はしゃぎ過ぎていた為だろうか、食事中でも椅子で寝てしまう状態だったのでコテージへと帰ることにした。
支払いを済ませて、カフェ・カフェを出ると時刻は21時少し前。この日、最後の客が帰ったのでライトが消され、店もクローズした。
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