2002/01
  台北(台湾)ツアー

 
01/25 市内観光、台湾料理
福華大飯店
 この日は目覚ましのセットを間違えることも無く、6時半に起床。7時前に2階レストランへと食事に向かう。まだ体が完全に起ききっていない筈なのに、朝食をもりもり食べるショーゴに圧巻される。
 7時半を過ぎた頃からレストランは混雑をし始め、料理を取るにも順番待ちをしている光景を目にして、早々と食事に来て良かったと感じる。食事の方は、前日と余り変わり映えしないようだ。多少は料理の入れ替えもされているようだが、その違いが判らないほど。
 自分たちは夕方までは自由行動となっていたので時間に縛られることはない。ところが殆どの旅行参加者たちは、九分(本当はにんべんに分と書く)と基隆の名跡を巡るオプショナルツアーかゴルフツアーに申し込みをしている。自分も映画”非情城市”の撮影した場所でもある九分には非常に興味があったが、1日取られてしまうので諦めた。ちなみにコージはこの名跡を巡るツアーに申し込みをしていた。清水さんは今日は1日、親戚と行動を共にすると言うことで夕食もキャンセルしている。

福華大飯店での朝食の写真はこちら


迪化街(ディーホアチェ)
迪  食事を済ませると一旦部屋へと引き揚げ、出掛ける為の準備へとはいる。昨日、ヒヤヒヤしたビデオテープも多めに準備。ガイド本も伏見が持ってきたるるぶ台湾と、自分が持ってきた地球の歩き方・台北の2冊を持って行く。

 集合時間の8時半にはロビー前に行くと、昨日同様に出掛けに朝食を済ませて行ったシマとショーゴと合流。早速、ホテル正面エントランスでタクシーに乗り込む。その際にホテルのベルボーイに、予め行き先を書いてきた紙を見せるとタクシー運転手に行き先を中国語で伝えてくれる。また自分たちにはタクシーのナンバープレートを控えた紙を渡してくれる。
 タクシーは台北ではごく普通のイエローキャブで、サイズはコロナクラスだろう。自分は助手席に座ったが、後部席の3人は痩身の伏見がいるもが、ちょっと狭そうな感じだ。
 ドライバーは最初のうちは黙っていたが、5分もしないうちに積極的に話しかけてくる。言葉は片言の英語と片言の日本語をミックスさせた言葉で、一応何を言っているかは理解出来る。何とも怪しげなオヤジだったので、自分はちょっと警戒。この怪しげなオヤジは、男4人組の旅行であることに目をつけて、仕切に女を紹介するとしきりに言っている。要約すると、台湾女性は高いが、中国大陸から来た女性は若くて安いからどうだと言っている。自分は、ハイハイと適当に相手にしている。こんな苦労を後部席の3人は判ってるんだろうか?更にオヤジの斡旋話しは続けられ、自分たちのホテルが福華大飯店であるか確認された。まあタクシーを乗車したのが福華大飯店なので、ホテルがばれるのは仕方ないと思い、
『そうだよ。』と答えた。流石に部屋番号を聞かれても絶対に答えないようにしようと思ったが。するとこのオヤジ、おもむろに紙とペンを取り出して、運転しながら何やら数字を書いて自分に渡してきた。
『これが俺の携帯電話の番号だから、連絡をくれ。』と。この時に自分の名前を聞いてきたので、下の名前だけ教えてやった。まあホテルまで押し掛けてくるような真似はしないだろうから。

 そんな怪しげなオヤジの相手をしているうちに、タクシーは目的地の迪化街(ディーホアチェ)の入口に到着。メータータクシーだったので、料金はちゃんと電光表示板に表示されていて、135NTドルだった。150NTドルを渡すと、このオヤジ
『おつりが無い。』などと言い出す。しかし、車中で全員にタバコをくれたからので、
『おつりはいいよ。』と自分が言うと
『ありがとう。電話待っているよ。』と笑顔でタクシーを走らせて行った。

 迪化街に到着したのが9時過ぎ。早速、通りを歩いてみるがまだ開店している店は少ない。ここ迪化街は、台北駅より北西に600m程行った場所に位置し、500mに渡って乾物や漢方薬、お菓子を扱う商店がひしめいている。旧正月が近付いているこの時期、商店街には飾りなどが施されていて、賑やかさが増しているように思えた。
 まだ殆どの商店が開店前の準備に忙しい時間帯。商店街の南端付近の広場的スペースでは、店内にも旧正月を祝う飾りが目立つ店があって、チョコレートや飴などのお菓子を若い売り子たちが一所懸命を店先に並べている。ここで面白いのは、売られている商品がドラム缶を半分ほどのサイズにした中に山盛りに入っていて、殆どが量り売りされていることだろう。買い物客は、実際に商品を間近で見ることも出来るし、欲しい量だけ買えるのもいい。でも売り手の方と言えば、毎日毎日開店前に大きな袋に入ったお菓子や落花生やナッツなどの豆類を店頭に並べなければならないのだから大変なことだろう。

 迪化街の南端から歩き始めた自分たちが北端まで辿り着く頃には、一方通行の商店街では、大きな荷物を台車で引いて店へと向かう人たちやトラックで南京袋いっぱいに詰まった豆類を店先に運ぶ人など、開店前の準備の忙しさも頂点に達している。
 涼州街の通りと交差する場所が、迪化街の北端となる。この涼州街には、屋台風の飲食店や日用品を扱う店が並んでいる。

 再び南端に向かって歩き始める。自分のここでの目的は珍味の購入。ここでは、日本でも馴染み深い酒のつまみの珍味の他フカヒレ、ツバメの巣、海鼠やカラスミなどの食材も買うことが出来る。この中で自分がお土産に選んだのはカラスミ。カラスミを売っていう店も山ほどあるが、店先を覗いてみるが商品に値段が付いている店が意外にも少ない。
 そんな中でこの商店街で唯一の信号がある民生西路との交差点の店先に並んでいたカラスミに目を付ける。早速、商品の陳列をしている店員の兄さんに値段を尋ねると、英語も日本語も話が出来ない兄さんが、『何個欲しいの?』と言うようなことを身振り手振りで言ったきた。自分は3個ほど欲しかったが、ショーゴも2個欲しいと言いだし、合わせて5個だと指を使って教える。
 すると適当なカラスミを5つピックアップして、秤の上に載せると値段が1461NTドルと表示される。1個あたりの値段は1200円程度だ。昨日の免税店では1個あたり3000円位はしていたから、かなり安いと言える。しかし自分は、すぐに自分は値切り交渉に入る。言葉が通じないので、電卓を使っての交渉なのだが、自分がまず1400NTドル。すると店員の兄さんは、『それは難しいよ』と言わんばかりの顔をして、1450NTドルを提示。たった11NTドルの値引きでは納得しないので再度電卓で1425NTドル。まだ渋い顔をしていた兄さんの肩をたたいて、なんとか交渉成立。値引き額は日本円でたったの120円程度だが、これらやりとりも現地での買い物の醍醐味だと思う。とにかくこの商店街には面白い食材や珍味、お菓子などがどの店先にも並んでいて、見て回るだけでも楽しい場所。結局買ったのはカラスミだけだったけど、もっと時間があれば、漢方薬や他の珍味なども買っていたに違いない。

 商店街の南端まで再び戻って来た頃にはどの店も開店し始めていて、ちらほらながらも買い物客の姿を目にするようになった。迪化街をを一回りした自分たち4人は、この下町っぽいアメ横にも似た商店街を後にして、台北駅南口を目指して歩き始める。


台北駅南
 迪化街を出発した自分たちで台北駅方面を目指して歩き始める。南京西路を歩き始めて、大きなロータリー状の交差点をさしかかとそこを南方面に右折。この路が重慶北路で、このまま南下して行けば台北駅西側まで行くことが出来る。距離はたいして無いし、目印なる46階建ての新光ビルが台北駅南口にそびえているので、このビルを目標に歩いて行けばいい。また台北市内の道路は京都や札幌のように碁盤の目のようになっていて、道路にも北一段、二段と言った具合に名前が付いていて比較的判りやすい。

 ゆっくり歩いて15分ほどで台北駅西側に到着する。現在鉄道は地下ホーム化されたようで、元々軌道だった場所は公園や広場になっているが、元々はこの場所にホームが何本もあったのだろう。巨大でちょっと変わった台北駅を横目に自分たちは駅の北側の市民大道から駅南を通っている忠孝西路へと向かう。
 台北駅、正式には台北車站と書き、地下4階、地上6階建ての造りとなっている中央駅。MRT淡水線や板橋線が乗り入れしている。駅舎には食堂や売店があり、地下街ショッピングモールは西門駅や雙連駅まで繋がっているらしい。

 忠孝西路を横断するとすぐに新光ビルに辿り着く。まだ新しいそのビルには、テナントとして三越百貨店(新光三越百貨・台北駅前店)が入店。また最上階の展望台である新光摩天展望台もこのビルである。
 折角、駅前までやって来たのだから有料でも展望台に昇ってみようと言うことになるのだが、ビルのエントランスが閉じられたまま。時刻は10時前で、よく見るとデパートも展望台も11時からのオープンらしい。意外に朝はゆっくりしている台北の街に驚かされる。
 ちなみにこの新光摩天展望台の入場料は150NTドル。平日は11時から22時までだが、土、日は10時からオープンしている。


西門町(シーメンティン)
 駅前のデパートが開店前だったので仕方なく、この日の最大の目的である西門町に向かって歩き始める。台北駅から南西に800mほど歩いて行った場所に位置し、若者たちが多く集い、台北の原宿、渋谷と揶揄されることも多い場所だ。
 駅前の賑やかな場所をジグザクと歩いて行き、台北市警察局のある武昌街から中華路へと出る。この中華路が驚くほど広い道路で、一体何車線あるのかと思うほど。またこれだけ広い道路を横断しなければならないのに、横断信号の短いことにとても驚き、横断途中からダッシュで渡ることになった。きっと老人ではこの横断歩道は青信号点灯中に渡りきることは出来無いに違いない。

 中華路を横断した先が西門町となる。自分たちが横断してきた道路の直下にはMRT板橋線が走っていて、MRT西門町駅もすぐ側にある。
 街への入口付近は、若者が集まる場所らしくアパレルや携帯電話の大きな看板などが設置されている。その中には浜崎あゆみのアルバム発売のものもあったりした。それ程、日本の音楽が台湾では一般的に普及しているのだろう。

 その街への入口付近から更に先へと進んで行くのだが、ちょっと様子がおかしい。街自体がとても閑散としている。よく見渡すと、どの店もまだオープンしていない様子。やはりここ西門町も駅前の新光ビルと同じように11時開店の店が多いのだろう。
 このまま11時になるまでの間、ダラダラと歩いていても仕方がないので、どこか店に入ろうと言うことになる。この時、自分が行ってみようと思ったのが、台北牛乳大王。地図が載っているガイド本の地球の歩き方を伏見に渡して、その場所を探してみるが一向に店が見あたらない。そして伏見が。
『この地図おかしいですよ。名前は乗ってるけど、場所のマークがされていないから。』と指摘。自分もそのガイド本を目を凝らすようにしてのぞき込むが、どう見てもプリントミスらしい。この地図上に2軒の台北牛乳大王が記載されているが、1軒はちゃんと地図にマークもされているのだが、今自分たちが向かった場所にはそんなマークは無いのだから。それに実際にお店は無かったし。

 結局諦めて、この付近にある日本から進出したドトール(羅多倫珈琲(本当は口へんでコーヒーは書く))で一休みをすることにした。
 ドトールのアイスコーヒー1杯の値段は60NTドル。値段としては、日本よりも少し安い程度だろうか。日本の同店と同じように、客がレジで注文、商品を受け取ってテーブルへと向かう。ここのドトールはとても長細いビルの1〜3階までが店舗となっていて、1階にはテーブル席は無い。2、3階がテーブル席となっているのだが、喫煙者ばかりの自分たちは3階席へと向かう。やっと腰を落ち着かせて、再びガイド本を開いて、これからの行動を再度検討する。
 そんな折り、別のテーブルに座っていたちょっと汚げな服装をした爺さんがなにやらカードらしき物をもって自分たちのテーブルにやって来た。4人ともすかさず、
『いらない、いらない。』と首を振って断る。この時は、てっきりおこ爺さんはロトカード(宝くじ)の売り込みに来たのだろうと自分は思いこんでいた。この爺さんの連れが止めに来て、自分たちのテーブルから去っていた爺さんが向かったのは、3階厨房にいた女性店員のところ。その様子を窺っていると、どうもロトの売り込みのようには感じられなかった。11時過ぎになって自分たちが席を立つ時に、爺さんたちの座るテーブルをのぞき込んでみたが、ノートらしき物にぎっしり数字が書き込まれていて、更にその数字にはカラーペンでマーキングまでされていた。
 この夜に知ったのだが、この日は台湾でも高額な宝くじの締め切り及び発表日だったらしい。朝から色んな場所で若い人から老人まで並ぶ行列を目にしてきたのも頷ける。また先程の爺さんは宝くじを買うにあたって、自分たちに番号を選ばせようとしていたのではないだろうか。そんな他力本願じゃ、当たる物も当たらない気がするけど。

 ドトールを出て、西門町の散策を再開する。11時を過ぎたこともあって、ショップやレストランなど全てが開店していて、人通りも30分ほど前の閑散ぶりが嘘のようである。
 この街には、日本の東急ハンズなどの他、来来百貨や獅子林百貨などのデパート、カジュアル系ショップ、ファーストフードを中心としたレストランなどがある。また万年商業大樓などは、小さなテナントがビルの上階までマニアックなプラモデルや日本雑誌、衣類を扱う店がぎっしり入っていて面白い。また通りの路地を入った場所には、衣類専門に扱う商店などが多いのもここの特徴と言える。
 自分はここ西門町で唯一買い物をしたのがESPRITESPRITに限らず、旧正月前のクリアランスセールをやっている店が多かった。家族の為にセータを1枚買ったのだが、値段は50%OFFにもかかわらず840NTドル(約3300円)はどうだろう。セールでなければ、この値段の倍で店頭に並んでいることにある。オーストラリアの同店を知っている自分には、とてつもなく高い値付けに思えた。台湾ではESPRITは、一流ブランド店と同じ位置づけなんだろうか?
 もう1つ、ここ西門町で面白いことがあった。それはタバコだ。この街では露天のタバコ商を多く見かける。たまたまタバコを切らしたショーゴがその露天でタバコを買うことになったのだが、なんとLUCKEY STRIKEが90NTドルもしたのだ。たまたまこの付近にコンビニを見かけなかったが、コンビニでは50NTドルで売られているタバコが露天商では約2倍するのだから凄い。

 この散策の最中に、先程立ち寄ることが出来無かった台北牛乳大王を発見。ガイド本を確かめると、地図にマークが入った方はこの場所に間違いない。昆明街と成都路の交差点を東側に歩いてすぐの場所だ。自分たちは残念ながらもう1杯飲み物を飲む気にはなれずに通過してしまったが、フルーツの飲み物などが豊富で結構人気があるらしい。若者受けする小綺麗なお店で、全面ガラス張りで入店しやすそうな感じだった。
 
 この後、やはり家族から頼まれていた料理食材を求めて、食料品を多く扱う西門市場方面も散策してみるが、確かに肉や魚などの生鮮食材や加工食材はどの店先にも並んでいるが、料理用ペーストやブイヨンなどの食材などを扱う一般に言うスーパーマーケットは1軒も見つけることが出来無い。諦めて、西門市場から、再び台北駅南方面へと戻ることにする。


台北駅南
 往路と同じように中華路の横断歩道を駆け足で渡る。自分たちの歩いてきた成都路と中華路が交差した先は、道は衡陽路と宝慶路にV字形に分かれている。その宝慶路にはちょっと古ぼけたデパートが見える。ここなら絶対に食材を売っているスーパーがあるに違いないと直感した自分は、シマたちに話しをしてこのデパート、遠東百貨公司へ寄って貰うことにする。
 遠東百貨公司の入口まで駆け寄り、館内案内を見ると地下に”日用食品売場”と書かれている。これは間違い無く、スーパーマーケットだと思った自分はデパートの地下へと歩いて行く。
 デパートの地下はフードコートになっていて、昼過ぎという時間だったこともあって食事をする人たちで大変混雑している。更に奥に進んで行き、ちょっと判りにくい場所に念願のスーパーマーケットを発見。
 早速自分は買い物カゴを持って買い出しをする。デパートの地下のスーパーマーケットなので、陳列スペースなどにも限界があり、決して品数は豊富とは言えなかったし、値段も高いことは承知。目的の食材ペースト、お菓子、加工肉製品などに加え、紅茶ティーバッグなども買うことが出来た。またその陳列されている中には、各種烏龍茶やジャスミン茶なども並んでいる。その中には、昨日の大山茶藝教室でも売られていた烏龍茶葉などもあったが、伏見と自分はちゃんとした店でジャスミン茶を買おうと決めていたのでここでは購入することはしなかった。
 自分と同じようにシマや伏見も食材やお菓子の買い出しをしているが、ショーゴだけはちょっと変わっていて、自分が止めたにも拘わらず、埃のかぶった訳の判らない貝の缶詰まで買い込む。その缶を見てみると”深海**”と書いてあり、如何にも怪しそうな缶詰だ。日本帰国後、買ってきた怪しげな貝の缶詰の賞味期限が5年前に切れていたことをショーゴは知ったのである。そして何故かその怪しげな貝の缶詰は、今シマのデスクの上に置かれている。この貝の缶詰の封印が解かれるのはいつのことになるのだろう。

 買い物には結構時間を要し、時刻は13時を回っていた。皆の買い込んだ買い物袋2つ分の重たい荷物は、自分が今日の為に持ってきた大きなバッグに詰められ、一番荷物の少ない身軽な伏見が持つ羽目になる。
 自分たちは商店街が続いている衡陽路を東方面に向かって歩き出す。歩き出して暫くするとお茶屋を発見。伏見と自分はジャスミン茶葉を探していたし、ショーゴは1人用茶器を欲しがっていたので立ち寄ってみることにする。
 自分たちが入った店は、天仁茗茶。この天仁茗茶は、台湾だけで60以上の支店を持つ最大のお茶販売店で日本にも支店を持っている。自分たちが訪れた店は、その本店だった。
 店には自分たち以外に、現地の若いカップルが1組。店員は昨日のお茶博士と同じような年齢のお爺さんとおばさん店員2人、若い女性店員が4人ほど居た。どう見ても店員の方が数が多い。若い店員たちは日本語を話すことが出来無いようで、お爺さんが堪能な日本語で自分たちの接客をする。自分は昨日の茶藝店で何も買わなかったので、ここでお茶は買っていくことを決める。伏見もジャスミン茶を買う筈だったのに、実際に自分と一緒に買っていたのはシマだった。ショーゴも特に気に入った茶器が見つからなかったようで、何も買わずじまい。この時買ったのは、ジャスミン茶葉、高山烏龍茶など。ジャスミン茶葉1つとってもランクがあるらしく値段の差があるのは勿論のこと、味わいも全く別物とのこと。これが烏龍茶などになると更に種類は増える。お爺さんにある程度リーズナブルな物で、十分に味わいを楽しめる物を薦めて貰うことにした。

 これで頼まれていた品は全て買い揃えた。支払いを済ませて、店を出ようとした時、これから昼食に向かおうと思っていた飲茶で有名な大三元酒楼のことを、お爺さんに尋ねてみた。この天仁茗茶の数軒隣の店について
『あそこは確かに美味しい。でも値段は高いよ。もっといい店があるよ。』と言ったので、
『もっといい飲茶の店があるなら紹介して。』と、店の紹介をお願いする。するとお爺さんは、暇そうにしていた若い店員たちに、美味しそうな店を聞いている。暫くして、紙に店の名前を書いてくれたが、どう見ても飲茶を食べさせる店の名前ではない。名前からして、麺専門店と言った感じだったので再度飲茶を食べたいと言うと、『そうか、そうか。』と言うような顔をして、再び店員たちと相談し始める。
 そしてその店員の中の1人の子が、ある中華料理店の名前を言うと、お爺さんは『その店があったか!』見たいな顔をして、再びペンを取って力霸大酒楼と書いてくれた。自分がその店の名前を出した子に地図を書いて貰うようにお願いしていると、いつの間にかお爺さんは店の外へシマたちを連れて行って場所を教えていた。

 親切にして貰った天仁茗茶を出て、早速教えて貰った力霸大酒楼へと向かう。場所は先程自分たちが歩いてきた途中のデパートらしきビルの高層階にある。天仁茗茶に向かう時も、ビルに大きな垂れ幕が下がっていたので覚えていた。
 そのビルへと到着するが、何かおかしい。と言うのは、1階フロアには目隠しがされていてエレベータは2階からしか乗ることが出来無い。エレベータもエレベータホールもまるで廃墟ビルのような雰囲気。取りあえず、そのエレベータに4人で乗ってみるが目的の階数のボタンを押してもランプが点灯しない。その1階下のボタンも駄目なので、更にもう1階下のボタンを押して、やっと点灯。
 エレベータが到着したのは、やはり目的の階より2フロア下。仕方ないのでエレベータを待機させるようにシマたちに頼んで、自分1人で階段を駆け上って2フロア上まで見に行くと、そのフロアは完全にもぬけの殻。シマたちの待つエレベータに戻って、2階までエレベータで下りる。エレベータを下りるとシマがあることに気付く。先程お爺さんに教えて貰った中華料理店の看板が、ここ2階フロアにあることに。
 その奥を覗いてみると確かにテーブルがずらっと並んでいる。多くのテーブルがあるが、店には店員らしき人たちがなにやら準備をしているだけ。自分は一応その店員に声をかけてみるが、営業はしていないと言われる。これらからして、どうもこのビル自体が全面的な改装をしていて、高層階にあったレストランは2階に仮店舗を構えるらしい。ただまだ仮店舗での営業は始まっていないと言うのが自分の推測。

 大三元酒楼を諦め、天仁茗茶に紹介して貰った力霸大酒楼も営業していない。次に自分たちが向かったのは、自分が大三元酒楼の次に昼食の候補として狙っていた店である、排骨大王(パイクゥターワン)
 しかしこの店を目指す途中に、他の3人に
『取りあえず店の前まで行くけど、みんなは駄目かも知れない。駄目だったら言ってくれ。』と話しをしておいた。と言うのも、台北到着夜のお粥屋の料理でも、店の雰囲気や料理に馴染めなかったように思えたので、今から向かう排骨大王も、台湾ローカルな食堂と予想していたから、もしかしたら3人共苦手かも知れないと思ったから。
 そんなことを言ったのはいいが、この排骨大王の後に何処に行けばいいかは思いついていない。当然、他の3人はガイド本も真剣に見てないような状況なので、店を思いつく訳がない。既に時刻も14時近くになっていて自分は焦る。また伏見は重たい荷物を持っているのでこれ以上歩き回るのはかわいそう。
 そんな状況で重慶南路を排骨大王に向かって歩いていると、TGIフライデーズを発見。台北の繁華街では結構見かけていたが、こんな所にもあったんだと思いつつ、他に選択枝も無くなっているので、駄目だったらここにしてしまおうと勝手に決めてしまう。

 目指していた排骨大王の店の前に辿り着く。赤くて大きな看板が目立つ店だが、その看板の割に店の規模は小さいように映った。如何にも台湾ローカルのレストランといった感じ。ボリュームたっぷりの油で揚げた豚の骨付き肉をのせたラーメン、ご飯が名物の店(85NTドル)で、ガイド本にも必ず紹介されている。
 その店の前にたった瞬間、シマが笑いながら
『俺は駄目だぁ。この店。』と一言。伏見とショーゴは無言。これで排骨大王での食事も消えた。今、歩いてきた道を戻って、TGIフライデーズへと向かう。

 TGIフライデーズは、全米展開のチェーンレストラン。日本にも東京都内に数店出店している。自分はアメリカ旅行に行くと、結構お世話になっているレストランなので、他の3人も台湾の食事よりは口に合うだろうと思っていた。
 店に入るとちょっと派手な恰好をしたウェイトレスがやって来て、人数と喫煙するかを確認される。喫煙すると伝えると、1階のテーブルを強引にくっつけて4人が座れる場所を作ってくれた。1階の禁煙席には、やはりこの店が馴染みやすいのか、アメリカ人を多く見かける。
 料理はアメリカの同店よりもボリュームは控えめながら、値段は高めのような気がする。以前、インターネットで日本の同店の料理の値段を見たことがあるが、やはりここ台湾の店とあまり変わらないような気がする。料理は皆でいくつか注文して、シェアした形を取る。ここはアメリカではないので、同じボリュームと価格を求めるのは無理としても、メニューが少ないののはいただけない。各料理とも、もう少しバリエーションが欲しい。またウェーターやウェイトレスには、中国語以外通じなかったので結構苦労もした。

フライデーズでの昼食の写真はこちら

 排骨大王で食事はしなかったので不満は出なかったものの、ここTGIフライデーズの食事も、自分もいまひとつ満足がいかなかった。他の3人も何も言わなかったが、やはり満足はしてないことは見ていて判る。
 14時45分には店を出て、店の前の重慶南路でオーバージェスチャーをしてタクシーを拾う。予め、往路で助手席に座った自分を除いて、他の3人にジャンケンをさせて誰が助手席に座るかを決めさせる。この時、ジャンケンに負けたのは伏見で、重たい荷物は持たされるし、ついていない。
 20分ほどでタクシーは、福華大飯店へ到着する。がこの間、運転手との会話は一切無かった。まあ伏見としては、黙って運転に集中してくれているドライバーだったことにホッとしたことだろう。そんな伏見の後ろに座る自分、シマ、ショーゴの3人は小型セダンのタクシーだったので座っていて非常に狭く、ホテルまでのたった20分がとても苦痛だった。


免税店
 ホテルに戻って休んだのは30分足らずだった。16時には、今日オプショナルツアーでゴルフまたは九分と基隆へ出掛けていった旅行参加者たちも再び集まって、免税店、そして夕食の台湾料理へ向かうことになっていた。
 集合時間10分前には、シマたちを誘い合わせて集合場所の1階ロビーへ向かう。バスは駐車場で停車していて、早めに来ていた旅行参加者たちは乗り込んでいる。既にバスの最後尾席は自分たちの定位置となっていたので、見事にその場所が空席となっている。

 バスが最初に向かったのは、昨日入店出来無かったDFS(ディーティーフリーショッパーズ)。今日、ここに行くことになった為、夕方の集合時間も16時と早められ、フリーな時間がショートしてしまったことに自分は非常に不満に感じていた。
 30分ほど走って、DFSの入店する晶華大飯店付近に到着。すぐに現地ガイド先導のもと、団体でぞろぞろと店内へ向かって行く。 昨日訪れた新長龍と同じように、店の入口でカードらしき物が配られ、それを受け取ると一斉に皆が散らばる。
 流石、世界中の観光地に店を構えるDFSだけあって、ここ台北でも1フロアながらかなりの敷地面積がある。またブランド物の種類は豊富で、ブランド毎にパーティションを区切るなどしていて高級感もあり、店員がしつこく付いて回らないので、ウィンドウショッピングもゆっくりと出来るだろう。ただ商品の価格は、台湾だからと言って安いわけではない。自分が見る限りでは、ハワイやオーストラリアのDFSと大差無いように思える。今、日本でも並行輸入などでブランド物を安く扱っている店も多くあるし、それらの価格を予め頭に入れておいて、価格を見比べることをすすめる。下手をすると日本の方が安かったなどと言うことにもなりかねない。
 自分はここDFSで時計や財布などを見ていた。手持ちの時計が全て壊れていたので、Guessあたりの時計なら手頃だから買っても良いかななどと考えていた。ところが自分が予想していたよりも値段が高かったので早々と諦める。財布の方はいまいち気に入ったデザインが見つからず、こちらもやはり買わずに終わってしまう。商品の値段がはることもあってか、今までは必ず何かを買い求めていたシマ、伏見、ショーゴもなかなか買うところまではいかない。シマ、伏見は、それでも翡翠のブレスレットを買うか、買わないか最後の最後まで悩んでいたようだが。
 結局、ここでも時間を持て余してしまい、自分に至っては店先に置いてあるフリーのパソコンでインターネットをして、時間を潰していた。それでも1時間の自由時間を持て余してしまい、階上フロアの晶華大飯店のブランドショップを見て回るが、DFSと余り変わらない感じで、店内まで足を踏み入れることは無かった。ブランドショップを一巡して戻る頃になると、昨日同様にDFS会員向けのセールに訪れた人たちが階下へ下るエスカレータを囲むように長蛇の列をなしていた。


台湾料理・欣葉
 免税店での自由時間が終了すると、今晩の夕食の台湾料理に向かう。台湾駅北部の繁華街にあるDFSから林森北路を1.2Kmほど北に向かう。林森北路の北の突き当たりにあたる場所の1つ前の徳恵街の交差点を左折するとすぐに欣葉(シンイェ)と言うレストランへ到着する。
 現地ガイドが
『ここの料理が不味いと言ったら、それはあなた方の味覚がおかしい。』と力説する位、台湾料理では有名で繁盛している店らしい。台北市内にはいくつもの支店があり、日本語もOKな店でもある。

 ちょっと古びたビルの中に欣葉はあり、自分たちの案内されたテーブルは地階。現地ガイドの後を歩いて行くと、地階のテーブルは既に食事客でごった返してる。
 そんな混雑しているフロア内を進んで行き、昨晩同様に自分たちは仲間内で円卓を囲むことが出来た。それだけで自分はかなりホッとしたのだが。
 店はとても騒々しかったので、各テーブル毎で勝手に乾杯が行われて食事が開始される。この日の飲み物も台湾ビールと紹興酒がメイン。台湾風漬け物やカラスミなどから料理が出され始める。シマやショーゴは、カラスミを食べるのが初めてだったらしく、このクセのある味わいが苦手な様子。ショーゴに至っては、今日迪化街で買ってしまったことすら後悔しているようだ。
 最初の内は、お酒のつまみ程度でゆっくりと出されていた料理だが、途中から一気に料理が運ばれてくるようになる。ウェーターは海外の中華料理店ではありがちな、ウェーターがすぐに片付けたがりテーブルにちょっかいをだしてくるのはここでも同じ。それ以上に驚いたのは、途中から料理が一度に運ばれてくるので食べることに必死で、ゆっくりと会話を楽しんだり、料理を味わうことすら出来無い。
 料理は全般的にクセの無い味付けで日本人には好まれる。実際にシマあたりは、
『ここの料理はうまかった!』と言っていた。現地の人でも薦める店でもあるし、香菜や香辛料の苦手だけど、それでも日本で味わえない料理に挑戦した人にはもってこいの店。アサリのスープや生しじみの醤油漬けなどは、日本ではなかなか食べることが出来無いだろう。

 余りに料理が一気に出されてしまった為、食事時間も1時間もかからずに終わってしまう。昨日の翠園の長時間かけての食事と比べると非常に対照的だ。それでも店には雑談などをしていて1時間15分ほどは留まっていたが、店側としたら次から次へと来店してくる客をさばく為にも、早めにテーブルを空けて貰いたかったに違いない。自分たちが席を立つと、待ってましたと言わんばかりに店員数人が怒濤の勢いでテーブルの片付けに入っていた。

欣葉での夕食の写真はこちら


福華大飯店
 食事が済むとバスが待機している場所まで1ブロックほど歩く。ここで現地係員が大きな声で
『今日、夜市に行きたい人居ますか?』と聞き回っている。数人の希望者が出て、現地係員が流しのタクシーをつかまえて、夜市への希望者たちを次々とタクシーへと乗車させている。
 夜市へ行きたがっていた旅行参加者の1人がそのことを尋ねると、ここからなら士林夜市に近いので、タクシーの方を利用した方がいいとのことだった。その代わり、ホテルへの帰路もタクシーを利用しなければならない。昨夜、自分たちと一緒に士林夜市へ出掛けたはずのコージだが、この日もタクシーに乗車して出掛けていった。

 士林夜市へ出掛けない旅行参加者たちはバスへと乗り込み、ホテルへと向かう。この時、マッサージ希望者を途中で下車させる。昨日、足つぼマッサージを現地係員から止められていた人たちも、現地ガイドお勧めの店で下車して行く。ここでマッサージの料金は昨日のマッサージよりも安く1000NTドル。但し、マッサージ終了後はタクシーでホテルへ戻らなければならない。
 自分たちの乗車するバスの半分近い人たちが、夜市かマッサージに向かい、空席も多いままホテルへと到着。ホテルに到着すると、飲みに出掛ける人たちだけが残って、他の旅行参加者人たちは部屋へと引き揚げて行く。現地ガイドの指示で飲みに出掛ける人たちはバスの乗り換えをするように言われ、もう1台のバスへと自分、シマ、伏見、ショーゴの4人は移動。
 乗り換えをしたバスでも最後部席に座り込み、他に飲みに出掛ける人たちの乗車を待つ。


台北駅北部・クラブ
 バスには自分たちを含めて7人が乗車。大型の観光バスの後方の席にまとまるようにして座る。現地ガイドがやってきて、
『これで全員なのかな。じゃあ出発します。』と言って、運転手のところへ向かって行く。
 バスは比較的空き始めた道路を走って、25分程で台北駅北部に位置し、今日訪れたDFSにもほど近い、1軒のクラブへと到着する。このクラブ、ただ飲むだけなら閉店時間まで居ても日本円で5000円ほど。しかし、ここに訪れる人たちの本当の目的はもっと別にあることも事実である。店内での交渉で、ホテルへの連れ込みが可能なのである。ある面、タイのゴーゴーバーなどにも似ているかも知れない。その事は自分も事前に知っていたが、お酒が飲み放題だったので面白半分に冷やかしに行くことにした。勿論、シマたちも自分と同様に冷やかしで出掛けたことは言うまでもない。事実、自分などは日本円とNTドルを合わせても10000円相当しか持っていかなかったのである。

 店の中に入って行くと、一見どこにでもあるクラブと言った感じ。だがその店の奥にはタイのマッサージ店でも見かけたような赤絨毯の雛壇があって、女性たちが暇そうに座っている。いつの間にか、先導するのは現地ガイドから日本語の話せる店のおばさんへと変わって、自分たちをその雛壇の前まで連れて行き、手慣れた調子で
『ハイ、好きな子を選んでね。』と言われる。言われるのはいいが、そんな簡単に選べるわけがない。その雛壇に居た女性たちは自分たちよりも遙かに年輩だったし、下手をすると伏見やショーゴのお母さんともそう年齢差のない人もいる位だ。仕方無しに、順番に女性を選びテーブルへと連れて行く。選ぶ順番が最後だった伏見とショーゴは、本当に自身の母親と変わらない年齢の人たちを選ぶ羽目になったのである。
 ここからは苦痛な時間が始まる。自分も仕方無しに選んだ相手だが、話しをする気にもなれない。それなりに話しをしていたシマだが、その気無しと判ると横に付いていた女性は早々と雛壇へ戻って行った。自分も何度もその気は無く、ただ飲みに来ただけと伝えるがなかなか雛壇に戻ってくれない。もっと酷かったのは交渉事に弱い、伏見とショーゴ。半分、相手の言うままになりかけていたのは、情けなさ過ぎる。
 この時、最もこの店に期待していた旅行参加者のところに1人の女性が付く。その女性は、今までその店にいた女性たちとは比べようのない若い女性で、自分たち全員が揃って驚く程だった。5分後には、この旅行参加者と女性は店から消えていった。
 それから間もなくして、自分たちよりも大人数の日本人観光客の団体が店へと入店して来た。入店した時の自分たちと同じように雛壇へ連れて行かれて、ほぼ全員の女性達がテーブルへと向かって行った。
 自分たちの方と言えば、残ったのは全員で6人。既に自分たちのテーブルには女性は誰もおらず、その光景を見て、自分たちの世話をしてくれている日本語の話せるおばさんが、
『女の子はどんどんチェンジしてね。遠慮せずに言ってね。』と話しかけてきたので、
『自分たちはそういう目的じゃないんだよ。ただ飲みに来ただけ。だからおばさんが付いてくれて、喋ってくれた方が嬉しいよ。』と自分が応えると、恥ずかしそうな顔をして厨房へとさがって行ってしまう。

 それからどの位時間が経過しただろう。いつの間にか先程話していたおばさんが灰皿持参で自分の対面に座っている。自分たち以外の2人の旅行参加者も、もう飲み明かすかと言った雰囲気になっている。それからは、そのおばさんと色々な話しをした。自分たちの日本語もほぼ100%理解していて、おばさんの話す日本語にも全く訛りというのは感じられない。会話の内容は、この旅行より数週間前に台湾で大騒ぎになった雑誌のこと、おばさんのことなどたわいもないことばかりだったが結構楽しかった。
 話しに夢中になっている間に、2人の旅行参加者にも応援で駆けつけた女性がついている。今度の女性には不満もなさそうで、楽しそうに会話もしている。その光景を見て、自分とシマは『そろそろ引き際かな。』と意見が一致して店を出ることにする。
 結局、5000円を支払って店に留まったのは1時間半。自分的には、未だに台湾旅行の目的が30年前と変わっていないことを痛感した。ただこれは台湾に留まらず、他の国に行っても同じようなものなのかも知れない。ある意味、ダークな部分でもあるが、自分としてはそんな世界にちょっとだけ足を踏み入れて、雰囲気が判ったような気もしている。

 店を出て少し歩くと、そこは台湾駅北部の繁華街。とってもローカルでブランド物など扱っていない欣欣百貨公司をちらっと覗いてみるが、やはり買うに値するような物は見つからない。この欣欣百貨公司の営業時間は閉店時間は22時。流石賑やかな場所にあるデパートだと感じたが、意外にも台北の主要なデパートは21時半頃まで営業しているところが多い。その代わりと言っては何だが、開店時間は11時と遅いのだが。

 何か気疲れ、飲み疲れと感じだったので、近くで見付けたIS COFFEEでコーヒーを飲んで行くことに。2階まで客席が用意されていて、なかなか広くて綺麗なコーヒーショップ。また店は若い人たちで大変に賑わっている。
 このIS COFFEEドトールと同じように、セルフサービススタイル。早速レジでメニューを見て、注文をしようとするが4人が4人ともバラバラかつ一斉に注文をしようとするので、レジにいた若い女性店員はパニック。当然、日本語など話せる訳が無いと思っていたので、自分が指を指しながら4人の注文をまとめる。それでやっと注文が判ったらしく、他の店員たちに注文を伝える。そして、
『ケーキもいかがですか?』とちょっと訛った日本語で言った来たのには驚いた。この店に日本人が多く訪れているのだろうか。更に驚いたのは、その女性店員の言葉に対してシマが
『ボクたち、お腹ポンポンね〜。』と訳の判らない口調でお腹をたたきながら返したこと。これには自分も凍りつくような寒さを覚え、伏見とショーゴも完全に固まっていた。女性店員は舌を出してシマのジェスチャーに呆れていたし、他の店員たちも仕事する手を止めて、シマのジェスチャーに驚いて見ていた。
 飲み物を受け取ると、禁煙席のある2階フロアへと向かい、先程のクラブの話しで盛り上がる。店の女性たちのこと、早々と消えた旅行参加者や最後まで残った2人のこと、おばさんのことなど。

IS COFFEEでのコーヒーの写真はこちら


頂好
 コーヒーを飲み終えると、店の前からタクシーを拾ってホテルへと戻る。この時、誰が助手席に座るかで再びジャンケンが行われる。と言っても、残っていたのはシマとショーゴ。結局、負けたのはショーゴ。シマは強運の持ち主か?
 タクシーの運転手は、全く話しをすること無く、黙々と運転を続ける。帰りのタクシーはショーゴが助手席に座ってくれたので、後部座席は比較的余裕があって、昼のような窮屈な思いをしなくて済んだ。
 ホテルに到着したのが22時半。ホテルに到着する少し前から、雨が激しく降り始めていた。この日の天気予報では、確かに曇り一時雨で、明日26日は雨となっていた。

 シマたちと分かれて部屋へと戻る。自分はカーテンを開けて、外ばかりを見ている。その理由は、頂好に行きたかったから。ショーゴは、出掛けるなら付いてくると言っていたので、雨があがってくれればと思い、外を眺めている。
 それから30分余り経過して、外を見ても歩いている人たちも傘をさしていないのが見えた。すぐにショーゴと共に頂好へと向かって出掛ける。
 既に時間も23時を回り、ホテルで空いているのは正面エントランスだけで、これが自分たちの歩く道を誤らせる。本来なら福華大飯店からは、復興南路を北に向かって歩かなければならないのに、仁愛路を西に向かって400m程歩いてしまう。途中で建国南路の高架が見えてきて、進む道を誤ったことに気付いてホテル前まで引き返して、改めてMRT木柵線も高架で走っている復興南路を北へ向かい1ブロック(約300m)進む。すると忠孝東路と交差する(MRT忠孝復興駅)ので、そこを右折すると太平洋そごう百貨忠孝店が見えてくる。この辺りから東へ600m程の間が頂好と言われる賑やかな地域。
 ところが既にどこの店もシャッターが閉まっていて、人通りも殆ど無い。出会う人たちは、家路に向かう人、酔っ払ったサラリーマン、カップルなど。本当にどの店も閉まっている。そごうの店の前では、10代の若い男女たちが皆で楽しそうに歌い、踊っている。その光景は日本で言うガラの悪い連中という感じでは無く、自分たちがひょこひょこそこに入っていっても仲間に入れて貰えそうな感じ。
 忠孝東路と敦化南路の交差点まで歩くがオープンしているのは、24時間営業の飲茶レストランだけ。外から店の中を覗いてみるが、なかなか賑わっている様子で、結局店内には入らずに引き返すことに。先程まで居た台湾駅北部と違って、ここ頂好は23時を過ぎると全く静まりかえっている。仕方無く、コンビニに寄って少し買い出しをしてホテルへと戻ることにした。
 部屋に戻ると明日の出発に向けての荷物の詰め込みをして、自分は今日の行動などをノートに書き出しをしていて、結局寝たのは午前3時だった。

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