10/16 パトンビーチ散策
<クラブ・アンダマン・ビーチ・リゾート>
 昨日のピピ島ツアーの疲れもあって、この日の朝の起床は皆遅かった。それでも自分と長男は、同じDNAを持っているからだろうか、7時前には自然と目を覚ます。この日は付近の散策しか予定をしていなかったので、何の心配も無く朝食をとる事が出来る。7時45分過ぎに部屋を出て、昨晩も食事をしたレストランへと向かう。
 昨朝はピピ島ツアー出発が早かった事もあって、自分以外は誰も朝食を取らなかったが、この日は子供たちも含めて、思う存分食べたい物を食べていた。メニューはやはり牛肉、豚肉、鶏肉、魚のメニューが変わっている。自分は前日まで並んでいたビーフンと香菜にタイカレーをかけて食べる料理を楽しみにしていた。このタイカレーは本格的な物だったので、麺では無くて白米の上にそのカレーをかけて食べようと思っていたのだが、残念ながらメニューから無くなっていた。結局、このタイカレーが復帰する事は帰国するまで叶う事は無かった。


<タウィーウォン・ロード>
 10時半まで部屋でゆっくりとくつろぐと、パトン中心へと向けて出発をする。今まで何度かこの近辺を歩いているが、特に何を買う訳でも無く、ひやかし程度に見て回っていたが、この日は本格的に良品があれば買おうという気持ちでの散策。
 プール側出口を抜けて、ベビーカーを押して行くには不向きなタウィーウォン・ロードを進む。。また先程までぱらぱらと降っていた雨のせいで、道路には所々水たまりが出来ていたが、そんな事もすっかり要領は得てしまったので、最初の頃のように困惑しながら歩く事は無くなった。
 サワディラック通りを過ぎた辺りの路地に並ぶ店を見て回っていると、たまたま1軒の店にバッグが多く並んでいた。それを見て奥さんが
『私、籐のバッガが欲しいなぁ。』と言う。それに呼応するように母親も
『私も、良い物があれば買いたい。』と話したので、そこで品定めを始める事になった。女の人と言うのは、自分が欲しい物の事になると他の事には全く目が行かなくなる。つまり、籐のバッグの品定めをしている間は、2人の子供は自分が見ていなければならない。そんな中、このバッグを売っている店の隣はお土産屋で、子供たちの興味を惹きそうな動物なの形をした打楽器なども並んでいる。見事に子供たちはそこで店番の若い女性と一緒にその打楽器で遊び始めている。自分は心の中で、『あ〜あ〜、何か買わないといけない。』などと思っているが、奥さんと母親は全くこちらを気にせず品定めを続行。
 でもいざ金額の交渉となると自分を引っ張り出すから恐ろしい。バッグ毎に値段は様々だったが、奥さんの選んだ物はB1250で、母親の選んだ物はB700。隣の店で遊び続けている子供たちを気にしながらも、バッグ屋での値段を聞いて、自分が
『2つ一緒に買ったら、幾らになるの?』と聞くと、その店の女性店員は電卓を持ち出し、
『B2000でどうですか?』と自分に返してきた。それを見て、大人3人の頭の中は『???』と言う状態だった。B1250とB700を足したら、更に高いB2000になっているのだから。自分たちのキョトンとした顔を見て、店員は自信の間違いに気付いたのか、電卓を再度たたき直してB1800で提示。自分はこれには納得せず、この後に何度かのやりとりで結果B1100にして貰った。

 これでバッグ屋での交渉は成立し、自分は隣の店の子供たちの元に戻る。その店の女性店員は
『気にしなくて良いよ。』とは言ってくれるものの、店先には割れ物なども陳列されているので、親としては気が気では無い。バッグ屋で支払いを済ませた奥さんと母親がこちらの店へとやって来たところで、自分が何か買う物がないかを相談。そうすると丁度お土産に適したお香セットが見つかったので、これを買う事にした。散々子供たちが店先で遊んでいたが、物を買う時はやっぱり交渉は欠かせない。お香セットは1つあたりB150だったが、これを2つ買う事でB300からB230にまけて貰う事で交渉は成立した。

 次に立ち寄ったのは、やはりタウィーウォン・ロード沿いに店を構えている衣料店。とにかく、日本人からはかけ離れたセンスの衣類が目立ち、日本に帰国してから、もしこれら衣類を着用する事は相当な勇気がいることは間違いなさそうだ。また現地でも、たまに欧米人が露店で売られているデザインのTシャツを着て、平気な顔をして歩いている姿を多く見かけたがある意味、これら欧米人に感心をした程だ。
 と言いながらも、これら店先に派手に陳列されている衣類以外にも、まあまあ地味な物も中にはあるので、ひやかし気分で店先の商品を物色してみるのも一考だ。自分はこれら衣類には全く興味を惹かれなかったが、奥さんは自身の物を探し始めている。また母親も孫たちに似合う物があればと一緒になって探し始めた。ここでもやっぱり子供の面倒を見るのは自分である。今度は他の店に遊びに行かないようにしっかりガードしながら、奥さんと母親の気が済むのを待ち続ける。
 早々とここでの衣類探しを諦めたのは母親だった。自分が傍目から見ていても、子供用衣類で欲しいと思う物は見つからなかったので、母親も結局見つける事は出来無かったようだ。それとは対照的に奥さんの方は、ごく普通のデザインながらまともな短パンを探し出し、店のおばさんに値段を聞いている。すると店のおばさんは、露天商得意の電卓を取り出してB2500(日本円で約7500円)と答えてきた。奥さんはここで、交渉役を自分に回してくる。正直言って自分の衣類でも無いし、いい迷惑だったがB2500には驚き、思わず奇声をあげてしまった程だ。ここでも電卓での交渉が数度行われ、結局この短パンはB300で買う事になった。それでも日本円にすれば1000円近いのだから、決して安い物とは言えないと思う。ただ部屋に戻ってから気付いたのだが、この短パンにはQuick Silverとの記載がされていた。そんな事も気付かずに物選びをしていた方にも問題あるが、このQuick Silverの短パンが95%以上の確率で紛い物である事は間違いない。

 バングラ通りを過ぎて、更に南方面へと進む。自分と母親は夜間ではあるが、この付近を散策しているが奥さんと子供たちは初めてである。すぐにパトンの夜は若い人たちで賑わうバナナディスコ前を過ぎる。パトン・ビーチ・ホテルへの入口付近に本物のQuick Silverの店があるとガイド誌に記載をしてあったので立ち寄ってみるが、品数は少ないし、値段は高いしですぐに退散する。
 昼食時も近付いて、ここから程近いパトンタワー入口付近に店を構えているシャンゼリゼ(Champ Elysses)を目指す。ガイド誌やインターネットの情報でもかなり評価の高いレストランで、パトンの日本食レストランでは有名ななか平の筋向かいに店を構えている。折角店の前まで行ったのだが、シャッターが締まっていて店はクローズしていた。
 次に向かったのは、世界各国のレストランが立ち並ぶポスト・オフィス通り(Soi Post Officeにあるイタリアンのローマ(Roma)だったが、こちらも何故かクローズしている。話し合った結果。暫く待ってみようと言うことになり、ポスト・オフィス通りを更に先に進んで見つけた日本でもお馴染みのハーゲンダッツ・アイスクリームで時間を潰す事に。ハーゲンダッツの値段は、シングル・フレーバーでB120+サービス料だから、日本よりも高い位だ。
 ハーゲンダッツに1時間も居座る訳にも行かず、この後は奥さんはタイのマツモト・キヨシと言われているワトソンズ(Watosons)に向かい、自分たちはパトン・ショッピング・センター(Patong shopping Center)へと向かう。パトン・ショッピング・センターは何か閑散とした雰囲気で、お土産物店やファーストフードのKFCにもお客の姿を見かけなかった。

 それぞれが行きたい場所に行った後、再び落ち合う場所はハーゲンダッツとなっていた。この時、自分は通り沿いの店でネクタイを買う事にした。タイシルクが有名だというのに、意外にもネクタイを売っている店は少ない。お土産物屋でも衣類店でもネクタイを扱えば、結構買って帰る人も多いと思うのだが。滞在中にネクタイを売っている店はこの店を含めて2軒だけだった。
 ここでもネクタイの値段をふっかけられる。と言っても1本B300だと言うから、先程の短パンの店に比べればかなり良心的なふっかけ方。自分はお土産分も欲しかったので、
『5本買うから、ディスカウントして。』と言うと、店員も快諾。交渉した結果、5本でB500で落ち着いた。1本当たりB100だったら、気軽にお土産としても買える値段。もっと沢山買っても良かったのだが、やはりイマイチ気に入るデザインの物が限られてしまっていたのが残念。


<ポスト・オフィス通り>
 無事ハーゲンダッツ前で奥さんと落ち合い、再びポスト・オフィス通りローマへと向かう。
 店先まで行くと、どうもオープンしている様子が無い。中を覗いてみるとタイ人従業員が店内の掃除に勤しんでいる最中だった。自分がその従業員の1人に声を掛けると
『店の開店は13時からです。』と無愛想に答えた。時計を見れば、あと20分余りある。既に空腹だった自分たちにとっては、とっても長い時間。とても耐えられないので、ローマを諦めて、数多くの名店が立ち並ぶポスト・オフィス通りで、他のレストランに行く事にした。

 そして自分たちがこの通りの数多くあるレストランの中から選んだのは、サバイ・サバイ(Sabai Sabai)と言うタイ料理レストラン。と言っても、メニューの中にはパスタなどもあって、パトンではよく見かけるレストランや屋台と同じ感じ。オープンな雰囲気な店には屋外との仕切が無いし、店員たちの対応を見ているとレストランと言うよりは食堂と呼ぶ方が合っている。
 テーブルはそこそこ埋まっていて、3人程の女性たちが忙しそうに料理を運んでいる。自分たちが店に入って行くと、『空いている所に適当に座って。』と言う感じで何とも愛想が無い。そんな事も余り気にせずに、広いテーブルに自分たちは陣取る。
 テーブルに置いてあるメニューは英語のみの記載だが、メニューの種類は豊富で値段もとても安いのには驚かされる。余りのメニュー多さから、どの料理を頼むか悩んでしまう程。でも従業員たちは忙しいので、こちらから声を掛けない限りはオーダーを聞きに来る事は無かったので、ゆっくりと料理を選べたのは良かった。
 ここサバイ・サバイの料理はとにかく安い。ビール4本、グリーンカレー、海老の春雨サラダ、鶏肉ジンジャー炒め、海老とイカのガーリック炒め、白米、そしてミートソース・ヌードル(パスタ)をオーダーして、たったのB650だったのは驚き意外の何ものでも無い。どの料理も味付けは良くて大満足だったが、特に自分がお気に入りだったのはグリーンカレー。

サバイ・サバイでの昼食の写真はこちら


<バングラ通り>
 自分たちが食事を終える頃になると、従業員たちもだいぶ余裕が出てきたようで、長男にちょっかいを出してきて喜ばせていた。また笑顔も見れるようになっていた。
 家族全員が満腹になったところで、サバイ・サバイを後にして、バングラ通りオーシャン・プラザに向かって歩き出す。通り沿いの店々に立ち寄っては何かないかと物色をしながらなので、結構な時間が掛かる。

 すっかり行きつけとなったオーシャン・プラザでは、自分は子供を連れて3階フロアのゲームコーナーに。長男はただベビーカーに座っているだけだが、長女はまだまともにプレイする事も出来無いのに
『ゲームセンターに行きたいよ。』と連発していたからだ。気の済むようにゲームコーナーで遊ばせれば、この後の買い物も大人しくしているだろう。
 長女がテレビゲームを楽しんだ後、地階のスーパーマーケットのビッグ・ワンへと行き、お土産品を中心に買い足しをした。お土産と言うのは一度で絶対に買う事が出来無い。必ず買い忘れが発覚して、後で買い足す事になる。この時もまさに買い忘れが発覚したので、その分のお土産のチョコレートを買いに来た訳である。


<ラット・ユーティット・ロード>
 ビッグ・ワンでの買い物を済ませるとホテルへ戻る事に。普通なら、バングラ通りラット・ユーティット・ロードとぶつかる交差点まで行くのだが、ちょっと違う道を歩いてみる。
 トラの口がエントランスとなっているユニークなバーのタイガー(Tiger)や小さなバーが立ち並ぶ路地を進んで行く。このタイガーのようにユニークな建物のバーやディスコがパトンには何店舗かあるが、子連れの自分たちにとっては全く無関係な場所になってしまっている。
 この時の時刻は14時半過ぎだったが、バングラ通りに面したバー以外は何処もクローズ。人通りも余り無い路地を進んで行くと、屋台街が広がっているがこちらも夜の営業に向けての準備中状態。ただ面白いのが、どの店の看板にも必ず日本語での記載がある。店名だったり、料理のメニューだったり、売り文句だったり様々。またその文字が日本人が書いたと思われる綺麗な字体から、現地の人が見様見真似で書いたと思われるちょっと変な日本語もあったりして笑える。

 屋台街からラット・ユーティット・ロードに出ると、若い兄ちゃん数人が屯していて、日本語で子供たちに話しかけて来た。何か勧誘する訳でも無く、ただただ子供に日本語で
『こんにちわ。』とか 『げんきかな?』などと話しかけている。でもその兄ちゃんは普通の現地の人が喋る言葉よりも数段日本語に近い発音で驚いた。その兄ちゃんとは夜に再会するとは思いもしなかったが。

 屋台街を北側に少し歩いた所にフルーツや生花などを売っている店がある。冗談半分で母親に
『何か買って行く?』と言ったら、母親はその店先のフルーツを真剣に見始めた。自分も一緒に陳列されているフルーツを見て、最初に目を惹かれたのは丸々1個サイズのドリアン。土色をして大人の顔と同じ位の大きさ、全体がチクチクした棘のようになっているのが特徴。フルーツの王様と言われるだけあって、その大きさから特に目立っている。ドリアンはこのチクチクした部分からあの独特な臭いを漂わせるので、ホテルへの持ち込み禁止となっている所が多い。勿論、クラブ・アンダマンも持ち込み禁止だ。
 でもその丸ごとのドリアンのすぐ横には、果実の部分だけを取り出してパックにして売られている。これなら常温で放置しておかなければ、あの独特の臭いは漂わないし(それでも丸ごとよりは遙かに臭わない)ホテルへの持ち込みも出来る。このドリアンのパック、量り売りされていた自分の大好きな竜眼、見た目はジャガイモの様な謎なフルーツ数個、フルーツの砂糖漬けなどを買ってみる事にする。パックされている物にはちゃんとマジックで値段が記載はされていたが、
『B110です。』と言われて、自分と母親は
『全部でB110なの?』と聞き返してしまった。自分たちがその様な行動をしてしまう位、この店の値段は安かったから。正直言って、余りフルーツの商品数が多くないビッグ・ワン、プーケット・タウンの各ショッピングセンターよりもはるかに安かった。

 そのフルーツ店からラット・ユーティット・ロードを北方面に歩き、サワディーラック通りを越えて更に行くとクラブ・アンダマンへ15時には到着。


<クラブ・アンダマン・ビーチ・リゾート>
 部屋に戻るといつもの様にデザートが運ばれていた。この日用意されていたのはカナッペで、デザートと言うよりは本当におやつ感覚。
 そのおやつをぺろりと平らげると、すっかり日課となっているプールへと出掛ける準備を始める。ただこの時、奥さんだけは1人でプール側出口のすぐそばで、通る度に自分たちにも声を掛けてきていたマッサージに行くと言う。万が一トラブルとなっても、自分たちはそのマッサージ店から至近距離に居るので駆けつける事は容易なので問題ないだろう。
 奥さんは何の準備もないので、早々と部屋からマッサージ店へと出掛けて行き、自分と母親は子供たちの準備をさせる。浮き輪などのプールセットを持ったところで部屋を出て、プールへと向かう。その途中、レストランの前を通り過ぎるが、夕食時間帯を前にスタッフたちがテーブルなどのセッティングをしている。その中に昨日長男の面倒を見てくれていたチーフが居て、自分たちに気付くと子供たちに声を掛けてくれた。一所懸命開店に向けて準備をしているスタッフたちを見て、『今晩は一体何人が食事に訪れるんだろう。』などといらぬ心配をしている自分。

 プールは今までと違って、ちょっと賑やかだ。。一番深い所で水深3mある大人用のプールには、オーストラリア人と思われる大家族10人余りが楽しんでいる。小学生と思われる男の子から60歳近いおじいさんまで、皆でプールでボールなどを使ってはしゃいでいる。またプールサイドでも、プールに入っていない家族らがプールの様子を見ながらはしゃいでいる。今までは貸切状態だったプールだが、余りイモ洗い状態は嬉しくないにしてもやっぱり他の宿泊客たちもいて賑やかな方が自分たちも楽しい。
 マッサージを終えた奥さんが、プールサイドへとやって来た。1時間のフットマッサージをしたそうで、料金はB300をひと声でB200になったそうである。足裏から膝あたりまでを手や道具を使って揉んでくれるらしいのだが、なかなか気持ちよかったとのこと。

 自分たちが部屋に戻ろうとするが、子供たちが
『まだ遊びたい。』と言うので戻るに戻れず、結局プールをあがったのは太陽もだいぶ傾き始めた17時過ぎだった。

クラブ・アンダマンで用意されていたデザートの写真はこちら


<タウィーウォン・ロード>
 19時を過ぎて夕食へと出掛ける事になったが、何処で食事をするかが決まらないまま部屋を出る。奥さんは近場の屋台センターが良いのではと言うが、自分としてはどうも納得が行かない。取り敢えず、タウィーウォン・ロードを進んで行くが、ここで食べたいと思う店が見つからない。そんな時、母親が
『昼間に通った屋台村はどう?』と言ったのを聞いて、そこならまだ食事に訪れた事も無いからいいだろうと意見はまとまる。

 昼とは違って、人通りも増して賑やかなタウィーウォン・ロードでは、途中途中で色々な店に寄り道をして行く。昼間にお香を買った店にも、再度立ち寄り追加でお香セットを2つ買う。隣のバッグ屋の店員は、昼とは交代していたが、この土産物屋の女性店員は昼と同じ人。声を掛けるまでは暇そうに椅子に腰掛けてポーッとしていたが、昼間立ち寄った自分たちだと気付くと愛想良く近付いて来て、奥さんや母親がお香以外の物を見ていると一所懸命それらの説明をしていた。


<ラット・ユーティット・ロード>
 お土産物屋を後にし、店の前に人集りが出来ているシーフード・レストランの前を通り過ぎるとすぐにバングラ通りへと左折。バングラ通りの中心あたりにまで進むと、既に多くのバーがオープンをしていて、客たちがやって来るのを待っている。
 また、やはり客待ちをしている妖しげな雰囲気を醸しだしているゲイたちも数多くその付近で暇を持て余している。通り掛かる人に声を掛けては、一緒に写真はどうかと勧めている。それで小銭稼ぎをしている訳である。

 そしてラット・ユーティット・ロードに左折するとすぐに屋台村が見えてくる。広い敷地にオープンテーブルがぎっしりと並んでいて裸電球の照明が吊されているので、昼はひっそりしていても夜はよく目立つ。また狭いラット・ユーティット・ロードの歩道を歩いていると、数人組の呼び込みに一斉に声を掛けられるので一瞬たじろいでしまう事も。それ程しつこい勧誘ではないが人数が多いので、そう言うのが苦手な人や勧誘に弱い人は反対側の歩道を歩くのがいいかも知れない。
 まずはどんな店があるかを見て回ろうとするが、とにかく呼び込みする方も客の争奪戦になっていてゆっくり見て回る事もままならない。そしてまた4人組の呼び込みに声を掛けられる。しかもこの集団、全員がお揃いのブルーのサッカーウェアを着ている。その時、奥さんが
『あれっ?』と言って自分を突っつく。自分は正面にいるその呼び込みの兄ちゃんを見てもピーンと来ない。するとその呼び込みの兄ちゃんの方から
『ボク、ボク。』と笑顔で言う。それでも自分は全く誰か判らないで居ると、奥さんが
『昼に会ったでしょ。』と教えてくれた。そう言われて、やっと自分は相手が誰かが理解出来た。昼に子供たちにちゃんとした日本語で声掛けてきた兄ちゃんだ。そこで、
『日本語はちゃんと喋れる?』と聞くと兄ちゃんは、ちょっとトーンが下がったものの
『大丈夫。』と答えたので、この兄ちゃんが連れて行く店に行く事に決めた。

 自分たちの勧誘に見事成功した彼の名前はユーくん。彼の友人で、ここプーケットに移り住んでいる日本人が居るらしく、その友人から日本語を習っているらしい。日本人観光客の多い、プーケットに於いては日本語が喋れる事は仕事上、かなり有利と言えるだろう。
 サッカーウェアを着た仲間たちに羨ましがられながら、ユーくんは、自分たち家族を屋台村の一角にあるTHAB THIM DAENG SEAFOOD(何と読むんだろう?)と言う名の店へと案内される。このユくんだが、自分たちが食事をしている間ずっと給仕をしてくれたりしていたのだが、自分が理解出来ないのは彼は決まった屋台に雇われているかどうかと言う点。またテーブルはこの屋台村全体で統一されている様だが、それぞれの屋台にテーブルのテリトリーが決められているのかなどと言った点。違う屋台同士でも、物の融通をしているように見えるし、どんな仕組みになっているのか気になる。
 テーブルに案内されるとユーくんと店の店主が、昼間遊びすぎてすっかり眠り込んでしまっている長女の為に、ビーチチェアとバスタオルを持ってきてくれた。長男も同じく眠っていたが、ベビーカーに乗っていて気持ちよさそう。またテーブル付近に蚊取り線香も持ってきてくれる気遣いの遣いよう。

 料理メニューも用意されているが、大手のシーフードレストランまでとはゆかないが、魚介類も選りすぐりで陳列されている。自分たちはその新鮮な魚介類から素材を選ぶ事から始める。カニ、海老などその分量まで客が指示をする。自分はユーくんと話をしながら、大人3人分の分量を決める。そして、それらカニや海老をを秤に載せて重さを量る。100g単位ピッタリになる訳も無く、
『サービスね。』と言って、10g単位は切り捨ててくれた。
カニは100g単位B45、海老は100g単位B30。それぞれの種類が明確では無いが、値付けとしては安い方だろう。それらの調理方法については、もっともポピュラーなものでオーダーを。
 この時の食事は、非常にゆっくりととる事が出来た。子供2人が眠っていてくれたからで、この2人が騒いでいないだけでも全然違うし、料理を味わって食べる事が出来る。ただこれだけ回りは非常に喧騒とした雰囲気なら子供2人ばかりが騒いでいていても誰も気にしないだろうが。後、食事をしていると頻繁に物売りがテーブルに回ってくるのが少々鬱陶しい。買わないと言う意思表示さえしっかりすれば、しつこくされる事は無い。
 ロブスターや魚などもあるが、自分たちはプーケット滞在中、殆ど毎日のように海老だけは欠かさずに食べている。ロブスターが値段が高すぎて注文するのに躊躇してしまっているのも事実だが、それに比べて海老は安価。大きさは日本の車海老よりも1回り位大きくしたサイズで、茹で海老にしてシンプルに食べても美味しそう。ここの店では、ガーリック炒めで食べる。海老の殻の部分はカラリと揚がっているが、身の方は茹でた状態と同じ様な柔らかさで、ガーリックソースによくつけて食べるのが最高。
 カニの方はカレーソース炒めがお勧めと言われた。見た目はそれ程大きくないカニだったが、ぶつ切りにされて調理されてきたカニは意外にもボリュームがある。カニだけに食べにくい事は間違いないが、身はしっかり詰まっていて、こちらの料理もアタリだったと思う。

 大人が食事を終えても、子供たちは起きる気配は全く無い。海老ガーリック炒め、カニのカレーソース炒め、炒飯ラージサイズ、海老入りラーメン、ビール小瓶×3で、トータルB980はやっぱり安い。と言うか安すぎる。
 ロイヤル・パラダイスの正面に近いラット・ユーティット・ロードに面した屋台村は観光客も多い。ただ日本語での記載をされているの看板を多く見かけるが、ちゃんと日本語が理解出来る屋台は本当に限られていると思う。観光客の多い場所なので法外な値段をふっかけてきたりする店は無いと思うが、英語の苦手な日本人客にとっては、交渉相手が日本語が少しでも話出来ることは安心出来る。

ラット・ユーティット・ロードでの夕食の写真はこちら

 21時過ぎ、ユーくんにお礼を言って、ここ屋台村を後にする。子供たちは全く起きる気配は無く、長男はベビーカー、長女は自分が抱きかかえながらホテルに向かって歩く。部屋に戻っても、子供たちは全く起きる気配は見せなかった。この夜、中華人民共和国は初の有人宇宙飛行に成功し、中国語の衛星放送CETVが特番を放送し続けていた。



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