10/18 パトンビーチ、プーケット出発
<クラブ・アンダマン・ビーチ・リゾート>
 いよいよプーケット最後の朝。昨日の夜更かしも手伝って、この日は目が覚めたのは9時近くだった。すぐに着替えを済ませて、朝食へと向かう。
 レストランは今までに見たことがないほどの盛況ぶりに驚く。土曜日の朝と言う事で、昨晩からの宿泊客が増えているのだろうか。日本人宿泊客の姿もちらほらと見かける。
 毎朝、非常に新鮮で飽きのこない朝食を提供してくれたレストランでの食事もこれが最後。メニュー、味付け、バラエティーなどどれをとってもピカイチだった。唯一残念だったのは、滞在途中まではレギュラーメニューだったタイカレー(麺にかけて食べる)が、結局この日もお目に掛かる事が出来無かった事だろう。

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 食事を済ませた後、部屋へと戻って帰国に向けての準備を始める。コネクティングルームになっているロータス・ビレッジだが、閑散期の場合は最大で使用出来る時間は15時。この日のプーケットからのフライトが21時過ぎなので、余りにもチェックアウト時間が早すぎる。空港でただ時間を潰しているのも耐え難いので、2つの部屋のうち1部屋のみは正規のチェックアウト時間に部屋を空け、もう1部屋のみを空港へと出発まで使えるように延長する事にした。それでも15時までには、1つの部屋は完全撤収しなければならないので、早めに帰国の準備と荷物の移動をしておくことにした。
 子供たちの荷物、そしてお土産物を詰めても思った程重さはなかったのはやはり買う物がかなり限られていたからだろうが、それでも今すぐスーツケースに入れられる物や直前でないと入れられない物など様々で、片づけの目処がつくまでには結構な時間を要した。大人たちが四苦八苦している横で子供たちは走り回り、折角整理した物をぐしゃぐしゃに。そんな事をしているから、余計に時間が掛かる訳だ。

 片づけが終わった所で、大人3人はマッサージに行こうと盛り上がる。しかし、子供は誰かが面倒を見なければならない。今までも奥さんと母親がスパに行っている時は自分が面倒を見ていたし、自分と母親がマッサージに出掛けた時は奥さんが面倒を見ていた。でも今まで一度も利用はしなかったが、このホテルにはベビーシッターサービスがある。うる覚えながらキッズルームのオープンは10時から18時までは無料で、18時から20時までは有料だったと思う。
 折角だし、このサービスを使わない手はない。マッサージに行く店は、キッズルームから10m程しか離れていない以前に奥さんが1人で足マッサージをやってもらった店。下手をすれば、子供たちが大泣きしていれば聞こえる位の場所だ。
 早速、子供たちを連れてプールサイドにあるキッズルームへと行く。ここは毎日のように通り掛かっている場所ではあるが、今まで一度も子供たちが遊んでいる場面に遭遇した事が無い。おそるおそるキッズルームの扉を開けて、声を掛けるが誰も居ない。フロントで依頼しないと駄目なのかと思っていると、プールサイドのスタッフ詰め所から若い男性スタッフが自分たちに気付き、キッズルームへとやって来て声を掛けてきたので、
『子供たちを預けたいんですけど。』と言うと、一瞬『エッ?』と言う表情をした上で、
『時間はどの位ですか?』と聞いてきた。キッズルームって、専任の託児所スタッフがいるのかと思っていたのに。自分たちの方が『エッ?』って言いたいよと思いながら、
『すぐそこのマッサージに行くだけだから、1時間位かな。』と答えた。するとスタッフは、
『判りました。』と言って、2人をキッズルームの中へと連れて行った。逆に自分たち3人は、凄く若い男性スタッフで、言葉も通じない子供の面倒は本当に見れるのか不安いっぱいではあったが、それでもマッサージへと向かう。

 このマッサージ店は、一応クラブ・アンダマンの外にあたる場所にある。でも敷地の地主はホテルなのではないかと思う。キッズルームから大股で10歩足らずのところにあるマッサージ店は、このホテルの出入りをする人だけをターゲットにした店と言ってよく、タウィーウォン・ロード沿いでは無いので、一般の店に比べると商売としてはちょっと不利かな(でも通りからでもすぐ見えるし、通りを入っても大股で5,6歩くらい)。
 いつも客が居ないと、おばさんコンビが店の外に置いてあるビーチチェアに座りながら、通る人たちに声をハローと声を掛けている。閑散期のこの時期、プール側出入口を使う宿泊客もそんなに多くないだろうに、そんなやる気の無いセールスで商売は成り立っているのかこちらが心配になる。
 この時もいつもの通り、ビーチチェアにおばさんコンビで腰掛けている。自分たちがマッサージを希望している事に気付くと、今までのスローな動きとは見違えるようにサッと立ち上がり、店の中へと案内を始める。この時、勿論自分たちは価格交渉は忘れない。以前に奥さんは1時間の足マッサージをB300からB200にディスカウントして貰っているので、この時も同じ価格で交渉しようとすると即OK。通り沿いの露天商と同じ様に、最初に設定されているB300と言う値段はあって無いような気がしてきた。
 一応、店先にはマッサージなどとステッカーは貼られているが、店先には三つ編みの見本が飾られてあるし、中に入るとプーケット発の各種オプショナルツアーの案内が貼られてある。ツアーエージェント(と言うよりは取次)もしているようだ。

 店に入ると足を伸ばせるチェアが3つ、ベッドが2つ置かれており、広さとしては8畳程だろうか。こんな場所にマッサージされる客が3人、マッサージする側が3人居る。でも意外にも窮屈さは感じなかった。またエアコンも適度に効いていて心地良かった。
 自分と母親は足マッサージをチョイスし、以前にここで足マッサージを受けた奥さんはタイ式マッサージをして貰う事に。足マッサージは足の伸ばせるチェアに座り、タイマッサージの場合はベッドの上で横たわる。
 足マッサージは指と棒の様な道具を使いながら、膝下までを中心にマッサージをする。道具をうまく使いながらツボを押したりもして、母親は大変気持ちよさそう。自分はやっぱりマッサージとなると全身硬直してしまい、リラックスしてマッサージを受ける事が出来無い。これは体質的なモノだろうから仕方がない。
 奥さんの方は、やはり足からだんだんと体の中心に向かってマッサージをして行くのだが、マッサージ師はとにかく体をよく動かしている。傍目から見ていると、プロレス技でもかけているように映る。

 1時間後、何かスッキリした表情の奥さんと母親。それとは対照的に、楽になったのか返って疲れたのか判らない自分。料金の支払いを済ませて、子供たちがどんな状態かを見る為にキッズルームへ忍び足で近付いて行く。すると子供2人とスタッフは、キッズルーム庭で砂遊びをしていた。こっそりと近付こうと思っていた自分たちだが、すぐに子供たちにバレた。子供たちは男性スタッフと見事に意気投合をして、思いっ切り楽しそう。この様子なら、まだ後数時間は戻って来なくても平気そう。キッズルーム内で渡しておいた長男用のオムツを受け取るが、部屋の中が散乱としている原因が自分たちの子供である事はすぐに判った。きっとこのスタッフは、自分たちに笑顔で応対しているが、今日1日分の仕事をしたに違いない。本当に大変な1時間だったことだろう。チップは自分たちとしてはちょっとはずんだつもりで、スタッフにお礼を言って部屋へと帰る。

 一旦部屋へと戻った自分たちだが、すぐに水着に着替えてプール付近へと戻った。このクラブ・アンダマンで最後の水遊びを楽しむ為に。
 日本に帰国すれば、温水プールでない限りは約8ヶ月は子供たちはプール遊びをすることは出来無い。また自分たちが帰国する頃になって、やっとプーケットの天気は安定してきた。太陽は雲の合間から時々顔をのぞかせるのでプールに長時間入っていても、体が冷えて困る事も無くなった。またこの滞在中、1日中太陽が燦々と照らし続けたのはピピ島ツアーの日くらいだったが、すっかり子供たちは日焼けをしていて、ここプーケットの日射しの強さを感じさせてくれる。
 この日は、プーケット空港に出発するまでの時間は完全にフリーだったので、帰国日なのにマッサージをしたり、プールに入ったりとのんびり過ごす事が出来たのは嬉しい。

 プールで楽しんだ後は部屋へと戻り、コネクティングルームとなっているロータス・ビレッジの2つのうちの1部屋から完全に荷物を移動して空ける。全ての荷物を1つの部屋に移し終えた所で奥さんがフロントへと赴き、予めホテル側から依頼されていた1部屋分の精算を済ませる。この精算料金については自分たちの理解不足な事もあって、日本語通じるヒロコさんに問い合わせる事もあったが、インターネットで公開されている料金と何ら差違も無かったので、安心して日本からインターネットを通じてのリザベーションもして欲しいと思う。

<タウィーウォン・ロード>
 15時を過ぎたところで、ここプーケットでの最後の食事へと出掛ける。こんな時間までよく子供たちが我慢していたものだと思う程に遅い昼食ではあるが、今晩のフライトが21時過ぎでの国内線、そして深夜2時過ぎのバンコク発の国際線フライト。一体何時食事を食べる事が出来るかも判らない状況だったので、出来る限り昼食を遅めにして於いて、機内で子供たちが騒がないようにしておきたいという考えも大人たちにはあった。それでも、15時なので、大人3人もとてもお腹は空いていたが。最後の食事は素直に至近距離にあるフードセンターへ。

 最初にフードセンターを訪れた時は真ん中のブロックのレストラン。2回目は南側のブロックだったので、最後は北側のブロックのやはり道路に面したレストランで食事をする事にした。今までのレストランと同じように写真付きのメニューが用意されているので、言葉が通じなくても何ら心配する事は無いだろう。またメニューには、ロブスターなどのスペシャルメニューを除けば価格がちゃんと記載されているので安心出来る。
 フードセンターには、とても沢山のテナントレストランが店を構えているが、雨期と言う時期で閑散期にあたり、15時過ぎと非常に中途半端な時間が重なっていたこともあってか、オープンしていたのはタウィーウォン・ロードに面しているレストランか、建物の反対側となるビーチに面したレストランが数える程だった。
 自分たちがその店に足を踏み入れると、店員に『何処にでもどうぞ。』と言う感じ。確かに客は全くおらず、全てテーブルは空席。母親が南側の席に座ろうとしたのを自分はすかさず制止して、厨房に近い場所へ席を決める。と言うのも、このフードセンターの建物の南隣は公衆トイレ。流石にトイレを目の前にして食事をするのは気が引ける。

 このレストラン(123 Restaurant)も、他のレストラン同様に家族ぐるみでやっているようだ。2人のおばさんが厨房で料理を作り、若い学生風の女の子がオーダーを受けたり料理を運んだりしている。おばちゃんは気さくで非常に感じも良い。
 料理の方は、本当にフードセンターはハズレが無かったと思う。ちょっと冒険をしてみて、魚料理やライムソースの海老料理、ランチプレート風料理などもオーダーしてみたが、どの料理も美味しかった。またどのレスランに入っても、料理の味付けは均一性が保たれている感じもする。つまり、どこに入ってもほぼ同じ味付けの料理が出てくる訳だ。また料金についても、細かくチェックをしていた訳ではないが、余り大差ないように思う。この時は最も高価な料理は海老のライムソースLサイズだったが、それでもB250。料理は全5品でかなり多めのボリュームになった。ビールなども注文してB970だから非常に安いと思う。

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 長男がぐっすりと寝ていてくれたお陰で、プーケット最後の食事もしっかりと味わって食べる事が出来た。
 食事を終えると、フードセンターの中を抜けて、そのままパトンビーチの海辺へと歩く。非常に長く広がるビーチには、パラソルとビーチチェアがずらりと並べられていて、欧米人たちが寝そべっている。ただ砂遊び程度をしている人たちは見かけるが、海に思いっ切り入っている人は居なかった。
 結局自分たちは、ここパトンでの滞在中に1度もこのビーチで泳いだり、アクティビティーをせずに終わってしまった。滞在期間中、波が高めだったのと海水が濁っていたのが大きな原因で、子供たちの事も考えると結局ホテルのプールで泳ぐ事に落ち着いてしまった。自分自身としては、パラセリングやバナナボートなどもやりたかったと心の中では悔やんではいたが。
 またこのビーチ付近は公園も併設されている。クラブ・アンダマンの真正面辺りは、子供用の遊具が沢山設置されているが、このフードセンター付近には、モニュメントやベンチも設置されている。その公園では、ローカルの人たちがビニールシートを敷いて、ちょっと早い宴会を始めていた。おじさんグループは、ウイスキーボトルを真ん中に置いてほろ酔い気分で盛り上がっていたし、OL風の女性グループは食事を持ち寄りピクニックスタイルで会話が弾んでいる様子だった。


<クラブ・アンダマン・ビーチ・リゾート>
 部屋へと戻ると、落ち着く間も無く最後の片付けを始める。コネクティングルームの1部屋は既にキーをフロントに戻しており、室内の扉も鍵が掛けられて隣りの部屋へ行く事も出来無くなっていた。
 既にスーツケースは荷物で一杯。重量は無いが、お土産用のチョコレートが嵩張ってスーツケースのスペースを占領しているからだろう。それでも最後の最後まで片付ける事が出来無い洗面道具類や一部衣類を何とか知恵を絞ってスーツケース内へと押し込める。子供連れの旅行でなければ、手荷物用の大きなバッグを1つ用意しておけば、スーツケースに無理に押し込めなくても良いのだが、子供が寝てしまったり、手を持って歩いていたりする事を考えると極力手荷物は減らしたい。
 親たちが苦労しながら出発の準備をしている頃、子供たちと言えば全くそんな事も知らずにロータス・ビレッジ前の芝生で遊んでいる。食事時にはすっかり寝てしまっていた長男も目が覚めて、長女の後を追いかけて行く。ふとした瞬間に自分が屋外へと目をやると、いつの間にか外国人の子供と一緒になって遊んでいる。子供というのは、言葉じゃなくて意思が通じ合うのだろうか。


 レイトチェックアウトの時間は18時。プーケット空港からは希望のフライトの予約が取れず、それよりもJAL便(コードシェア)としては1本後の便で出発は21時過ぎ。あと1時間チェックアウトの時間が遅いと嬉しいのだが。
 荷物のピックアップが部屋に来たのを確認すると、自分たちもフロントへと移動を開始する。フロントでは残っていた精算を済ませる。既に15時の時点で残精算分など明確になっていた事もあって、非常にスムーズに精算をする事が出来た。
 自分たちの今回宿泊したプランでは、部屋がコネクティングルーム、毎朝食付き、夕食1回分クーポン、プール側バーでのサービス、そして空港への送迎が含まれていた。ホテルから空港への移動も、往路同様にホテルのバンで送って貰える事になっていた。しかし、この送迎バンの出発時刻は19時。この時間は、他のレイトチェックアウトの同様のプランまたは有料でのバン利用者もいることから決められているのだと思う。
 ここフロントで約1時間待たなければならない。ただ座っているのも時間を持て余してしまうので、自分は2人の子供を連れて付近へ散歩に出掛ける。正面エントランスを歩き、パトン・ビーチ・ロードを横断すると、It’s Aliveに辿り着く。その店の脇道に入って行くと突き当たりが、クラブ・アンダマンの同系列ホテルのアンダマン・ビーチ・スイーツである。
 その途中にはスペイン風の建物が並んでいて、今までは全く気付きもしなかったがカフェやゲストハウスがある。ビールを飲みながらビリヤードを楽しんでいる人たちなども見かける。ただこの通り自体は夕方でも閑散とした感じで、パトン・ビーチ・ロードに面した場所は良いが奥に進んで行ってもレストランなどは無い。人は殆ど歩いていないのに車は結構通る。路上駐車も目立って、犬が放し飼いにされていたりして、実は散歩には不向きな道だった。

 子供たちと共にフロントへと戻ると、ホテルスタッフたちに動きがある。聞かされていた出発時間まで30分以上も前なのに、エントランスにバンを横付けして自分たちのスーツケースの積み込みをしている。タイの人にしては仕事を始めるのが早いななどと思いながら、自分は子供の相手をしながらその様子を見ていた。そしてスタッフの1人が奥さんの所にやって来て、
『ホントは早めの送迎は有料なんだけど、まあいいよ。バンに乗って。』と言った。どうも空港までのバンに同乗者はいないらしい。スタッフたちの好意で、18時半過ぎにクラブ・アンダマンを出発する。


<プーケット空港>
 ホテルを出発する頃にはすっかり太陽も沈んで、パトンの街にも夜が訪れていた。ラット・ユーティット・ロードは、裸電球の屋台が出ていたり、パトン繁華街へ向かう人たちで賑わいを見せている。今から帰国をする自分たちと違って、多くの観光客が土曜の夜を楽しもうとウキウキ気分なのは何とも羨ましい。
 そんな光景が見られるのもほんの僅かな時間で、バンはすぐにプラ・パラミ・ロードに入り山道を進む。そうすると人家も殆ど無くなってしまう。

 約40分かけて、バンはプーケット空港へと到着する。途中、道の混雑は殆ど無かったのでバンはかなり飛ばしていたから、パトンビーチとプーケット空港が離れている事が判る。これも道路整備がされれば、もう少し時間短縮もされるのかもしれないが。
 ターミナルの2階がチェックインロビーとなっているので、そこの真正面にバンは横付けされる。バンを降りて、全ての荷物を受け取りドライバーに別れを告げると真っ先にチェックインカウンターへと向かう。非常にこじんまりした空港なので、チェックインロビーを入るとカウンターが並んでいる。近年、タイも変わってきたようで航空会社が増えていて、プーケットエアやバンコクエアーと言う航空会社のカウンターもあった。ただ圧倒的なシェアを確保しているタイ国際航空は、やっぱり便数も多いのでカウンター数も多い。
 タイ国際航空だけでも日に最高で17便のバンコク行きフライトがあり、自分たちがプーケット空港に到着した時にも19時45分、20時40分、そして自分たちの登場する21時半定刻のTG216便と続く為、カウンターは結構な混雑をしている。その大半は自分たちと同じ様にプーケットでの滞在を終えて、大荷物を持った観光客。日本人も少しばかり見かけるが、ここでも大半を占めるのはやはり欧米人。
 待つ事15分、やっとチェックインの手続きをして貰える事に。プーケットからバンコクまでのフライト時間は1時間半弱なので、ここではシートのリクエストは敢えてせずにスムーズに手続きを終わらせる。大人3人分、そして席のある長女のボーディングパスが発券されるのは当たり前だが、席の無い長男の分もボーディングパスも発券される(往路もそうだったが)。

 大きなスーツケースを預け終わると気分的にもだいぶ楽になるが、子供たちが
『お腹が空いた。』と大騒ぎを始める。特に昼食にありつけなかった長男は大泣き。また運悪く、このロビーの待合い席のすぐ近くには、甘い匂いを漂わせるダンキン・ドーナッツの店を構えていた。それを見て、余計に子供たちは大騒ぎのボルテージを上げる。フライトまでの時間はまだまだあるし、昼食を食べていない長男は可哀想だったのでドーナツを買って食べさせる事にした。
 このプーケット空港は規模は大きくないが、チェックインロビーにはひと通りの店が揃っている。ファーストフード、バー、パブ、土産物屋が数店舗。その中にテナントスペースは5坪程と非常に小さいが、ロータスで自分たちが買い物をしたNarayaもあり、売れ筋商品のみを厳選して販売している。
 もうバーツを使う事も無いと言って、奥さんがNarayaへと最後の買い物へと出掛けていった。確かにこの店であれば、残った少額紙幣でもお土産を買う事が出来る。だが奥さんは、この時、プーケットからの搭乗時に必要となる出国税のことなど、すっかり忘れていてNarayaで買い込んできたから大騒ぎに。
 財布の中にはB1500程度しか残っていないが、出国税は1人あたりB500掛かる。搭乗口に向かう入口前で、出国税のチケットを買わなければならない。母親は自身の分の空港使用税B500は持っていたが、それ以上の余分な残金は無い。奥さんの残金ではどうしても1人分足らない。既に銀行の両替カウンターはクローズしており、今更ながら日本円からバーツへの換金も出来無い。焦った奥さんだが、出国税を買う窓口に幼児にもB500か確認。すると
『2歳未満の子供には空港使用税はいりません。』とのこと。もし2歳未満の子供でも出国税が必要と言われたら、Narayaに戻って、現金で購入した物をカード支払いに変更して貰うように頼み込むしかなかっただろう。
 プーケット空港は一応国際空港なので、このチェックインロビーにも規模は小さいながら数々のテナントが店を構えている。ただバンコク国際空港のように、気軽に日本円での支払いが出来る感じでは無かった。

プーケット空港チェックインロビーのお店の紹介はこちら


 チェックインロビーの左手が国内線搭乗口、右手が国際線搭乗口となっている。国際線利用者には出国税としてB500が現金で必要となるので、自分たちのように慌てふためく事が無いようにして欲しい。
 先程、出国税のことを訊ねた窓口で、2歳未満の長男を除く4人分の出国税チケットを買い、セキュリティーチェックを受けるとイミグレーションへと続く。
 入国時は一斉に搭乗者が押し寄せて、その手際の悪さに苛立ちを覚えたイミグレーションだが、出国時は搭乗客は分散してここへとやって来る。自分たちも閑散としたイミグレーションの一箇所に行き、5人分のパスポートを審査官へと渡す。時間的に余裕があったから良いが、出国時も入国時と変わらない位に手続きに時間が掛かる。真剣に出国手続きをしてくれればいいのだが、審査官にちょっかいを出している長女の相手をいちいちしているので更に時間が掛かる。この時は笑って和やかな雰囲気だったで、子供にもやさしいおじさん審査官だったが、これがフライト時間までの余裕が無かったらどうなっていただろう。とにかく、プーケットでのイミグレーションは事務処理が煩雑なのか何なのか判らないが遅い。これは絶対に改善される事を切望する。

 搭乗開始45分前には搭乗ロビーに到着。結構な混雑を見せるロビーだが、そこにいる人たちの殆どは自分たちと同じTG216便に搭乗する人たちだろう。フロアには椅子がぎっしり並べられていて、搭乗待ちの人たちを十分にカバー出来る程の席数はあるのだが、その椅子で埋め尽くされている為か、国際線のロビーとしては非常に狭い感じに思えた。
 このロビーを囲むようにして、こぢんまりとした免税店、ファーストフード、土産物店などが並んでいる。日本の空港と同じように、搭乗口付近にはちゃんとした食事をする場所は無い。またお土産物店の方もタイシルクなどが並んでいたが、パトンの街中のそれら店と余り変わり映えはしないし、興味を惹かれる様な物は売られていなかった。同じように宝石や装飾品を扱う店などもあり、搭乗までの時間を潰すにはこれらテナントを見て回るのもいいだろう。
 この搭乗ロビーには喫煙所があるが、ちょっと判りにくい。奥まった所にあるゲート11方面に歩いて行くとガラス張りの部屋があり、そこが喫煙所となっている。巨大なバンコク国際空港に比べると、喫煙所もそれ程混雑はしていない。

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 予定の搭乗開始時間21時から15分遅れて、機内への案内が開始される。搭乗カウンターにタイ国際航空の地上クルーが搭乗の準備をし始めると、自然に搭乗客もゲート前に列をなし始める。
 子連れの搭乗客は、搭乗の優先的に搭乗をさせてくれるのは何処の国の航空会社も同じで、この時も自分たちの前に並んでいる搭乗客たちを飛び越す形で、最優先で手続きをして貰えた。

 この段階まで自分たちは持参しているベビーカーを使用していたが、ここプーケット空港では機内に入る直前までベビーカーは使用出来、最終的に機内に入る際にクルーに預けることになった。そして、そのまま機内へと進む。
 バンコク行きのTG216便はエアバス300だったが、この時は出発前にリクエストしておいたバシネットの利用出来る、俗に言うスクリーン前の席が用意されていた。A300の基本的な席配置は、左から2−3−2となっており、その左側の2席を前後が自分たちに用意されていた席だ。前席に自分と奥さん、そして長男。後席に母親と長女が座る。席の用意されていない長男は既に重量オーバーでバシネットは利用出来ないので、自分が膝の上に座らせていく事になった。子供たちは着席するとすぐに寝てしまい、膝の上に乗っている長男が重たかったことと言ったら。
 またこの時に利用した機材のエアバス300は、ともて古さを感じた。名古屋からバンコクまでの利用したエアバス330、バンコクからプーケットまでのB747共にキャビンも綺麗だったのに、この機材はキャビンも余り綺麗では無かったのが原因かも知れないが。
 定刻より少し遅れて、TG216便はプーケット空港を飛び立ち、バンコクへと向かう。

プーケット空港を紹介しているページ(英語)


<プーケット空港→バンコク国際空港>
 フライト時間は通常で1時間25分。この日の予定では1時間5分でバンコク国際空港に到着するとの案内があった。
 機内サービスは、飲み物がササッと配られる程度で、自分もその後、少しばかりウトウトとしていた。非常に短いフライトなので、自分がウトウトしている間にバンコクへ到着してしまいそうなのに、なかなか着陸態勢に入らない。すると機長が何やら英語で喋りまくっているが、何を言っているのかサッパリ判らない。明らかに予定より遅れると言う案内である事だけは判った。ただ機体は揺れいている様子も無いので、悪天候で着陸出来ない訳でも無さそう。一体何が原因でバンコク国際空港に着陸出来ないのか全く判らない。
 それから15分程経って、再び機長が長々と喋り始める。その機内放送に集中して耳を傾けていたが、自分が理解出来たのは『運が良ければ・・・。』と言う言葉だけだった。その機内放送から暫くして、TG216便は着陸態勢に入った。

 TG216便は無事バンコク国際空港へと着陸。着陸後、滑走路をゆっくりと進む機の窓から外を見ていて、遅れた原因が判った。それはバンコクで開催されるAPECだった。窓の外を見ていたら、自分が見るのは人生で最初で最後かも知れないB747のエアフォースワンが駐機していた。自分が想像するに、世界的にイラク戦争やテロの影響で、APECに参加する各国の首脳の到着時に空港が厳戒態勢、もしくは優先的に着陸させるなどの措置がとられていて、自分たちは影響を受けたのだと思う。
 結果としてバンコク到着は30分以上遅れたが、自分たちの乗り継ぎ便は深夜2時15分発なので、時間は十分にあるので何ら問題は無かった。



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